新たな技術で特許を取得する際には出願書に特徴を示したイラスト「特許図面」を添付するのですが、この特許図面には独特の風合いによる魅力があり、そして簡潔に仕組みを示した内容からは知的好奇心を刺激されることもあります。自動車の技術を解説しているサイト「How a Car Works」は、そんな特許図面のデータをもとにポスター用のデータを作成し、サイト内で無料で公開しています。

Free Iconic Patent Art from How a Car Works
http://www.howacarworks.com/blog/iconic-patent-posters

これが特許図面を壁掛けアートとして使ってみた実例。額に入れて壁に掛けるだけで、元は技術用の図面だったものがおしゃれなアートに変身したというわけです。

How a Car Worksでは、オンラインで特許公報を検索できるGoogle Patentで公開されている過去の特許書類に含まれる画像に手を加え、A3サイズのポスターとして印刷が可能なデータを作成してサイトで公開しています。以下ではその一部を抜粋してみました。

1961年に特許公開されたレゴブロックの特許図面。2015年時点で製造されているレゴとほとんど変わらない形状で特許が取得されていることがわかり、最初に商品が企画された段階から非常に高い完成度を持っていたことがわかります。

その完成度の高さは、同じくレゴのフィギュアの特許図面でも同じ。歩く姿や立ち姿、手の形状などは現時点の製品と何ら変わらないものとなっているのが驚きです。

これは日本でも非常によく使われている十字ドライバーとねじ頭の特許。いまでは当たり前のように使われる十字ねじですが、マイナスねじがほとんどだった時代に発明された十字ねじは作業性の良さが高く評価されたようです。ちなみに、英語名では発明者の名前をとって「フィリップス・スクリュー/ドライバー」と呼ばれますが、電器メーカーの「フィリップス社」とは無関係だとのこと。

「Military Vehicle Body」と題された特許イラスト。これはもう間違いなく軍用車両として開発されたジープです。

「Type-Writing Machine」と書かれたイラスト。よく見れば、キーボード部分が現在でも広く使われる「QWERTY配列」になっているのがわかります。

珍しいところではこんな特許も。1930年にウォルター・E・ディズニー氏によって取得された「Toy or Similar Article(玩具または類似する品目)」と題された特許は、ミッキーマウスをデザインしたおもちゃに対して認められた特許だったようです。

キャラクターつながりでは、バービー人形の特許も。顔の表情は時代によって変化しているようです。

ギターメーカー・「フェンダー」の設立者であるレオ・フェンダー氏によって1959年に取得されたエレキギターの特許。しかしこれは世界初のエレキギターの特許というわけではなく、デザインを含めたエレキギター全体像としての特許の模様。記載されているギターの形状は、1964年に発売されたモデルのフェンダー・ムスタングとほぼ一緒です。

ギター関連でもう一つ。1987年に公開されたこの特許は、アメリカの大御所バンド「ヴァン・ヘイレン」のギタリストであるエドワード・ヴァン・ヘイレン氏によって取得されたもの。彼のトレードマークの一つである演奏法「ライトハンド」(=タッピング奏法)を行う際にギターの背面に板を立て、演奏しやすい角度にギターの指板を固定するために発明された技術です。こんなポスターがあったらロックファンにはたまらないかも。

ボードゲームの代名詞、モノポリーも1935年に特許が認められていました。

ヘリコプター製造で知られるシコルスキー社が取得した飛行艇の特許。同社からはS-42型機が実際に製造され、北大西洋を横断する路線などで活躍しました。

ハンガリーの建築学者、エルノー・ルービック氏が取得したルービックキューブの特許。ルービックキューブで遊んだことがある人でも、その中の構造まで知っている人はあまり多くはないはず。

How a Car Worksのサイトではこのようなデザインの画像データが20種類以上掲載されており、自由にダウンロードして使ってみることが可能です。また、ソース元サイトの各デザインからは、元となったGoogle Patentのページにジャンプして詳細を調べることもできるようになっています。