任天堂Wii Uのゲームソフト「スプラトゥーン」は、全国各地で「スプラトゥーン甲子園」が行われるなど、まだまだ勢いが衰えることなく盛り上がりを見せています。ゲーム中に登場するイカのイラストや設定などを詰め込んだ「スプラトゥーン イカすアートブック」が2015年10月10日に発売されたのですが、単なるゲームの設定資料だけでなく、クリエイターがキャラクターや世界観を設計するための参考になりまくる資料集となっています。

これが「スプラトゥーン イカすアートブック」。カバーイラストはアートディレクターの井上精太さんが描き下ろしたものです。

表紙には、エナメル印刷で透明インクがぷくっと盛り上がった形でプリントされていて、インクリングがブキを振り回してインクをべちゃべちゃと塗ったような雰囲気が再現されています。

イカすアートブックは「イカ研究所の調査員たちが、ある時は潜入捜査を行い、ある時は大量の資料と格闘し、またある時はナワバリバトルに興じながら作り上げた一冊」とのことで、目次は以下のようになっています。

◆アートワーク
・2Dアートワーク
・3Dアートワーク
◆イキモノ
・ボーイ&ガール
・シオカラーズ
・アタリメ司令
・ジャッジくん
・ブキチ
・アネモ&クマノ
・エチゼン
・ロブ
・ダウニー
・その他
・タコ軍団
◆ブキ&ギア
・ブキ
・ギア
◆セカイ
・タコツボバレー
・ネギトロ炭鉱
・Bバスパーク
・デカライン高架下
・モズク農園
・タチウオパーキング
・モンガラキャンプ場
・ホッケふ頭
・その他
・ミステリーファイル
・グラフィティ
・UIデザイン
◆オマケ
・絵コンテ
・PV
・Twitter
・ラフスケッチ
・イカマンガ
・イカ4コマ

全320ページ分の研究資料が詰まっており、かなり分厚いです。

ボーイ&ガールのファッションデザイン案では、amiibo ガールのチャレンジをクリアするとゲットできる学生服のデザインはブレザーのカラーやスカートの柄などさまざまなパターン案があったようです。デザイン案を見ていると「セーラー服のギアがほしいな……」や「制服つながりで体操服やクラブユニフォームはどうだろうか?」など、インスピレーションをばしばし刺激されます。

「キツネのお面」など、未実装のギアを装着したインクリングのイラストも載っています。ボーイの髪型がゲーム中のものと異なり、一見ネコ耳のような形となっているのもユニークです。

ランクアップ報酬でジャッジくんからもらえる「アーマーレプリカ」のギアには、初期段階では「異性を釣り上げるため」という設定のルアーが腰のアクセサリーとしてぶら下がっていたようです。

アイドルユニット「シオカラーズ」のアオリ&ホタルの表情集。

「イカ、よろしくー」の決めゼリフに合わせるポーズ案を見てみると、手をイカに見立ててぶら下げるポーズは初期設定から一貫して決まっていたことが分かります。

シオカラーズの衣装は、露出度の高いチアガールのような服からエンジニア風のツナギ衣装など、アイドルにふさわしい衣装にたどり着くまで下地となる案がいくつもあり、さらにヘアアクセサリーやピアスのデザインもいろいろなパターンが考えられていたようです。

また、シオカラーズのキャラクターデザイン自体も形になるまでラフスケッチが何度も重ねられています。ワカメっぽいパーマヘアは、タコ軍団(オクタリアン)のタコゾネスに受け継がれているような印象です。

アタリメ司令の初期設定はヒッピー風だったり技術者っぽい見た目だったりと多種多様ですが、「司令」ということで最終的に軍の制帽や勲章を身につけた姿に落ち着いたようです。

ジャッジくんの寝床は「座布団」なのですが、道路の真ん中に置いた座布団で寝ていたり、三角コーンにもたれて寝ていたりと、実際のゲーム内よりも自由奔放な感じ。

ポストの上で昼寝している、という案もあったようです。

ブキの設定資料には「謎の設定資料」という未実装のブキのイラストが載っています。スプラトゥーンは発売後に新しいブキがどんどん追加されているので、このブキもいつか実装されるのかも。

キャラクターデザイン案のほかに、バトルステージの美術資料も載っています。オクタリアンの住む「タコツボバレー」では、信号機や工事現場の資材など、過去の文明の廃棄物を組み合わせて独自の文化を形成している様子。

ゲーム内では見ることができない、ネギトロ炭鉱の俯瞰図や……

ステージ内に配置されたスロープや鉄骨などなど細かい部品まで練られていて、ここまで細かくデザインするからこそ、実際のゲーム内で違和感なく「イカの世界」が構築され、没入感を得やすくなっていることが分かります。

モズク農園で育てる作物として「ゲソグレープ」「イカオレンジ」「すイカ」など独特のフルーツが考案されています。ゲーム中に温室の中をじっくり見回して栽培中のフルーツを探すのもよさそう。

ガチホコのゴールデザインは、ゲーム中で実装されているデザインの他にも、おみこしっぽいデザイン案や巨大なステッカーを貼り付けたデザインも。

ブキ屋の裏手の試射場に置かれているマトは、ワカメや二枚貝、イソギンチャク、ハリセンボン風船などの案があり、実際にゲーム中に登場するマトは、イカ焼をイメージした「イカ焼バンカー」という名前だったことが判明。

「フェスTデザイン」のページには、日本で開催されたフェスのお題のほかに、アメリカやヨーロッパで行われた「ネコ対イヌ」や「ロック対ポップ」などもまとめられています。

ヒーローモードのボス登場ムービーの絵コンテはたっぷり8ページ分も掲載されていて、「あのシーンはこのように作られたのか!」ということが丸分かり。

「ラフスケッチ」にはインクリングのラフ画が載っていて、アートブック冒頭のイラストが誕生した原点となるデザインを知ることができます。

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