都市部での配車サービスを運営するUberは、時期や時間帯に合わせて柔軟に利用料金を変えており、「頻繁に利用するユーザーからは少し割高料金をとる」といったケースもあることが判明しています。そのUberが、「利用客を少し長く待たせる代わりに利用料金を下げる」といったオプションをテストしていると報じられました。

Uber is experimenting with letting riders wait longer for a cheaper fare — Quartz
https://qz.com/1308173/uber-is-experimenting-with-letting-riders-wait-longer-for-a-cheaper-fare/

Uberの従業員がツイートしたスクリーンショットによって、Uberが新たな料金オプションをテストしていることが明らかになりました。スクリーンショットには「17時にUberのリクエストをすれば、今すぐ(16時56分)リクエストするよりも料金が安くなります」と表示されており、今すぐUberを呼んで10ドル18セント(約1100円)支払うか、それとも数分待って17時にUberを呼んで8ドル15セント(約900円)支払うかの選択肢が示されています。

該当するツイートはすぐに削除されてしまいましたが、Uberは新たな料金オプションが有効かどうかテストするため、サンフランシスコとロサンゼルスの従業員に対して新たな料金オプションを実験的に提供しているとのこと。「ユーザーはより安く乗車できることを目的に利用する乗り物を選ぶことがあります。私たちは利用できる時間が遅くなる代わりに、料金を下げるオプションについてテストしています」と、Uberの広報担当者は語っています。

Uberの料金体系は利用する場所や時間によって非常に流動的に変化するため、まるで市場のようにわずかな時間のズレによって得をしたり、損をしたりすることがあります。2016年からUberでは「料金の前払い」システムを一部の都市で採用しており、さらに料金体系が複雑になっているとのこと。

労働市場の悪化や燃料の値上げなどによりドライバーたちの不満が蓄積し、Uberはアメリカの一部都市で利用料金の値上げに踏み切りました。高い価格設定になったことでユーザーを逃したくないUberは、さまざまな方法でより安い利用料金をユーザーに提供し、多くのユーザーを確保しようと画策しています。uberPoolというライドシェアシステムでは、同じ方向に向かう乗客同士をマッチングし、同一の車両に相乗りして料金を安く提供します。

UberはuberPoolをさらに発展させ、Express Poolというサービスの提供も開始しています。Express Poolは乗降場所を「乗せやすい場所・降ろしやすい場所」に限ることで、ユーザーにわずかな手間を負担してもらう代わりに料金を下げるという仕組みです。


「利用するタイミングをわずか数分ズラすだけで料金を安くしてしまってもUberは大丈夫なのか?」という疑問を持つかもしれませんが、Uberは2017年だけで全世界600の都市において4億回も利用された巨大サービスとなっており、ほんの数分だけでも需要をズラすことでよりスムーズな運行が可能になるとのこと。Uberは待ち時間が増える代わりにどれほど料金が安くなる見込みなのか、といった質問には回答しないとしています。

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