シンガポール航空は2018年10月11日、シンガポール・チャンギ国際空港からアメリカのニューアーク・リバティー国際空港を結ぶシンガポール〜ニューヨーク直行便の運航を開始しました。この直行便の移動距離は1万6700キロメートル、最大所要時間18時間45分で、商業用としては世界最長の航空便となります。それだけ長時間のフライトで体調を崩さないようにするためにはどういったことに注意すべきなのか、ウォール・ストリート・ジャーナルの旅行記者であるスコット・マッカートニー氏がムービーで説明しています。

How to Survive the Longest Flight in the World - YouTube

ニューアーク国際空港からシンガポール航空の直行便に乗り込むマッカートニー氏。

まず、18時間45分という長時間のフライトで気をつけたいのは「湿度」です。

一般的に人間が快適に過ごせる湿度は40%ほどといわれています。しかし、旅客機は高度1万メートル近くを飛ぶため、機内が結露して濡れてしまわないように湿度は20%ほどにキープされています

乾燥した機内で長時間過ごすことで、体は必然的に水分不足になり、疲労・頭痛・口臭の悪化・筋肉痛・関節痛になることも。

マッカートニー氏は、とにかく水をよく飲むよう注意を促しています。

また、機内食でも水分がとれる野菜が出されるのでしっかり食べておくべき。例えば、シンガポール航空の機内食ではカリフラワーが付け合わせに出されていたとのこと。

乾燥によって大きな影響を受けるのは粘膜部分。鼻は鼻炎用のスプレーを使って潤し……

目薬も定期的に差すべきだとマッカートニー氏は主張しています。

また、長時間座る椅子をきれいにすることも重要です。

飛行機はもちろん外気を取り込むことはできないので、常に内部の空気を循環させています。

そのため、少しでも身の回りを清潔にすることが重要となります。席に着いて、荷物を上の棚にしまったら、除菌ができるウェットティッシュを取り出して……

シートやひじかけ、テーブルをくまなく拭きます。

18時間以上も飛行機に乗る上で重要なのが「動く」ということ。長時間座りっぱなしでいることはどうしても体に悪影響を与えます。

椅子の背もたれから32インチ(約81センチメートル)のあたりに足を伸ばしてリラックスした体勢をとります。

以下の画像のように、長時間膝を直角に曲げて座っていると、血流が悪くなり、血栓ができてしまう可能性があります。急に歩くなどしたときにこの血栓が肺に回ってしまうと急性肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)を引き起こし、命に関わります。

長時間のフライトでは座りっぱなしにならないように、アラームで時間を設定し、定期的に歩く必要があります。また、立ち歩かなくても、座りながらこまめに足のストレッチ運動を行うことも大事。

同様の注意は、飛行機のシートについているモニターでも促されています。

また、長距離を飛行機で移動する時に重要なのが、体内時計の調整です。

シンガポールとニューヨークの時差はおよそ12時間で、ちょうど昼と夜が逆転するぐらいのずれがあります。そのため、直行便に乗っているとどうしても時差ぼけが生じてしまいます。大きな時差ぼけは疲労・頭痛・集中力の低下・吐き気の原因にもなります。

時間を確認し、計画的に睡眠をとる必要があります。

飛行機の騒音が気になるという人は、耳栓を導入するのもよいでしょう。

さらに、お酒の飲み過ぎにも注意が必要。

アルコールを多く摂取すると、体内の水分が不足し、概日リズムにも影響が出ます。

機内ではもちろんドリンクサービスがあり、長距離・長時間のフライトでお酒を飲んでゆったりと過ごしたいと思うこともありますが、飲み過ぎないように気をつけなければなりません。

以上のことに注意すれば、万全な体調でシンガポールの地に降り立つことができるとのことです。