車や電車の代わりに自転車を移動手段として用いると、経済的で環境に優しくおまけに健康的といいことずくめです。しかし、交通量が多いのに自転車専用道がないなど、快適に自転車に乗ることが難しい地域もあります。マサチューセッツ州のケンブリッジでは、既存の都市計画の下で再建が予定されている全ての通りに、物理的に分離保護された自転車専用レーン(自転車道)を設置するように、市議会で条例として定められました。

Cambridge's Ambitious Protected Bike Lane Law - CityLab
https://www.citylab.com/transportation/2019/04/protected-bike-lanes-traffic-safety-cambridge-bicycle-plan/586876/

アメリカのメディア・CityLabが報じたところによると、2019年4月8日に市議会を通過した「自転車道設置の義務づけ」の条例は、アメリカ国内で過去に類に見ない初めてのもの。ケンブリッジは大学が密集している都市であり、通勤に自転車を用いる人の割合もかなり高くなっていることから「ケンブリッジ自転車計画」を掲げ、安全で健康的な自転車都市の整備に努めているそうです。

ケンブリッジ市議会議員のDennis Carlone氏は、「自転車の利用者を増やすことは、国内で4番目に人口密度が高い私たちの都市に合った計画です。自転車移動を推奨することで、人々の健康を促進し、環境的にもクリーンで、そして小売の売上の増加も見込めます」と展望を語っています。

市議会は条例を制定することでケンブリッジ自転車計画に確固たる力を与えることを目的としています。条例を制定することで、同じビジョンを共有していないリーダーが将来選出されたとき、新しいリーダーの気まぐれで計画が崩されてしまうことを防げるほか、市民や市内の企業が自転車関連のインフラを阻害しようとしたときの対抗策としても重要な意味を持つとのこと。

この新条例に対する抗議はそれほど多くなく、ケンブリッジの調査によると、約60%の住民が安全な自転車専用レーンの設置を望んでいると答えているとのこと。ただその一方で、ビジネスオーナーからは猛烈な反対を受けることもあるそうです。しかし、より歩きやすく自転車に優しい設計は店に人が入りやすくなることや、自転車道設置の代わりに駐車場が撤去されるとしてもそれは顧客を失うことにはつながらないことを示した調査もあり、事業者にとっても前向きな政策といえるとCityLabは述べています。