Amazonの子ども向け音声対応デバイス「Echo Dot Kids」が子どもの読書・視聴・購買習慣を収集&記録して無期限に保持し、親が音声データを削除してもトランスクリプト(写し)が削除されない……という問題が指摘され、子供のオンラインプライバシー保護法にも違反するとして2019年5月に話題となりました。この件についてアメリカの上院議員に回答を求められていたAmazonは、2019年6月28日、トランスクリプトが削除されないことを認め、内容を説明しています。

Amazon Senator Coons__Response Letter__6.28.19[3].pdf
(PDFファイル)https://www.coons.senate.gov/imo/media/doc/Amazon%20Senator%20Coons__Response%20Letter__6.28.19%5B3%5D.pdf

Amazon Alexa keeps your data with no expiration date, and shares it too - CNET
https://www.cnet.com/news/amazon-alexa-keeps-your-data-with-no-expiration-date-and-shares-it-too/

音声対応デバイスとプライバシーの問題はかねてから指摘されているところで、2019年5月には「Alexaはユーザーがデータを削除しても、そのトランスクリプトは保持される」ということがニュースとなっていました。この件に関し、アメリカ・デラウェア州の上院議員であるクリス・クーンズ氏はAmazonのジェフ・ベゾスCEOにあてた書簡の中で、Alexaがどれほどの期間にわたって音声記録やそのトランスクリプトを保持しているのかや、データの用途を尋ねました。

クーンズ氏は回答の締め切りを6月30日としていたところ、Amazonの公共政策担当であるブライアン・ヒュースマン氏は6月28日に「Amazonはトランスクリプトや音声記録を無期限で保存し、ユーザーが手動で削除した時のみに取り除かれます」と回答。またヒュースマン氏はAmazonが「トランスクリプトがAlexaが持つ他のストレージシステムに残らないよう継続的に尽力している」と述べました。一方で、ユーザーが音声を削除しても残り続けるトランスクリプトが存在することもヒュースマン氏は認めています。

ヒュースマン氏によると、ユーザーがAlexaを使ってピザを注文した時や配車サービスを手配した時、AmazonおよびAlexaスキルの開発者はトランスクリプトを保存することができるとのこと。これはつまり、AmazonやAlexaはユーザーの購入記録という個人情報を、ほぼすべて保持できることを意味します。また、Alexaに覚えさせた記念日やスケジュール、アラームといった情報も「顧客は元となるデータを削除したり、Amazonにリクエストしたタスクを行わせないことを望まないはずだ」ということで保持され続けます。またAmazonは、トランスクリプトが音声アシスタントの訓練に使われることも説明しています。

これに対しクーンズ氏は「Amazonの回答は、ユーザーがAlexaと交わした会話のトランスクリプトが全てのAmazonのサーバーから削除されない可能性を示しています」「さらに重要なのは、このデータがサードパーティーと共有されている程度や、データをサードパーティーがどのように使用し、情報をコントロールしているのかが不明であるということです」とコメントしました。

なお、トランスクリプトのデータは匿名化されておらず、ユーザーアカウントに結び付けられた状態とのことです。