太陽系外の「ハビタブルゾーン」内にある惑星の大気中に「水蒸気」の存在を初めて確認したとする論文がNature Astronomyなどに発表されました。

Water vapour in the atmosphere of the habitable-zone eight-Earth-mass planet K2-18 b | Nature Astronomy
https://www.nature.com/articles/s41550-019-0878-9

[1909.04642] Water Vapor on the Habitable-Zone Exoplanet K2-18b
https://arxiv.org/abs/1909.04642

First water detected on potentially ‘habitable’ planet | UCL News - UCL - London's Global University
https://www.ucl.ac.uk/news/2019/sep/first-water-detected-potentially-habitable-planet

ハビタブルゾーン内の惑星は液体の水・適切な気温・十分な大気圧を有していると考えられており、水が生命の活動に不可欠なことから「生命体が生まれうる惑星」とされています。今回、水蒸気が確認されたのは、ハビタブルゾーン内の「K2-18b」という名前の惑星。K2-18bの質量は地球の約9倍で大きさは約2倍、赤色矮星の周囲を公転しており、地球からは111光年離れています。


今回の論文の筆頭著者であるイギリスのユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のAngelos Tsiaras氏は、ハッブル宇宙望遠鏡によって2016年と2017年に撮影されたK2-18bの大気を通過した光線をオープンソースのアルゴリズムを用いて分析し、「光線内に水蒸気・水素・ヘリウムの分子的な特徴を発見した」と発表しました。研究チームはさらに「窒素やメタンなどの分子も存在する可能性がある」と述べていますが、現段階ではそれらは未検出。

K2-18bはケプラー探査機が発見した地球の数倍の質量を持つ惑星である「スーパー・アース(巨大地球型惑星)」のうちの1つ。研究チームのIngo Waldmann氏は「K2-18bは巨大地球型惑星における『居住可能惑星』の最初の発見だと考えられます。宇宙空間上で太陽のように自ら光を発する赤色矮星はありふれているため、今後の研究でK2-18bのように『居住可能である巨大地球型惑星』の発見例は増えていくと考えています」と述べています。

Photo by HubbleESA