Photo: 武者良太


アナログシンセベースがプリプリっとしているんです。弾けてくるんです。

近年のイヤホン(ヘッドフォン)にはいくつかのトレンドがあります。シェルをオーダーメイドするカスタムIEM、多くのバランスドアーマチュアドライバーを組み込む多ドライバー構造(片側12ドライバーというモンスターもいるほど)、そしてバランスド・アーマチュアドライバーとダイナミックドライバーの両方を使うハイブリッド構造です。

ドライバーの種類によって音の個性は異なります。得意な鳴らし方、苦手な鳴らし方があり、ハイブリッド構造のモデルは両者のモテポイントを生かすチューニングがされています。一言でまとめると気持ちいい音を聴かせてくれるモデルが多いんですね。


Photo: 武者良太


さて2012年設立の音響メーカー Mitchell and Johnsonは、今年1月に初のヘッドフォン「ELECTROSTATZ」シリーズを5モデル発売しました。

特長は、低域再生用のダイナミックドライバーと、平面静電型ドライバーを組み合わせたハイブリッド構造のオーバーヘッドタイプなこと。従来の平面静電型ドライバーは別電源が必要でしたが、同社製品に使われているユニットは音声信号内の微弱な電力でも駆動。高域の特性にも優れていて、スッと、通りのいい音を奏でてくれます。


Photo: 武者良太


Mitchell & Johnsonのヘッドフォンは2万7600円のGL1をはじめとして、前述のとおり5つのモデルで展開中。実際に聞いてきたのですが、GL1はドラムのアタックが印象的で元気、GL2(3万7600円)はボーカルの帯域がキャッチーなトーンにまとまっていたなー。聴き心地のよさも特徴です。

共に中高域の鳴らし方が自然でスムース。だから可聴範囲から連なる倍音成分も綺麗に鳴ります。ベース、特にシンセベースのような、チリチリっとしたノコギリ波の倍音が作り出すような、ブ厚い音の再生が得意と見ました。より上位のモデルはクラシックもターゲットとのことで、同じドライバーを使っていても、チューニングの違いでたくさんの個性ある音を作っていましたね。


Photo: 武者良太
Source: Mitchell and Johnson

(武者良太)