Image:USPTO


人型ロボットが後ろをついてくるのは軽いホラーかも。

Amazonが新たなロボットの特許を申請していたことが発覚しました。一瞬、「Amazon EchoみたいにAlexa内蔵でユーザーと会話できるインテリジェントなロボット?」と思ったんですが、Geekwireによれば「ものすごくピンポイントな機能を備えたロボット」です。

このロボットの目的は、公共の場所で人々にスマートフォンとかラップトップを充電するサービスを提供すること。2015年にAmazonが提出した特許申請文書を読むと、空港とかショッピングモールみたいな、大型の公共空間に複数台まとめて備え付けられることを想定しています。充電したいとき、ユーザーはロボットを呼び、内蔵されたバッテリーにスマホなりラップトップなりをつないで充電させてもらうんです。

ロボットは充電中にユーザーが移動するとそのあとをついていくとのこと。充電しながら歩き回れるのは便利そうですが、上の画像のような人型充電ロボットが後ろからついてきたら怖い感じもしますね。

その一方で、下の画像に示すように、Amazonはショッピングカートみたいな形の充電ロボットも作るつもりのようです。


Image:USPTO


充電ロボットを作るうえで、形ってそんなに重要じゃない気がします。たとえば、こういう形をしたロボットに巨大バッテリー積んでも、バッテリー充電サービスは実現できそうです。特許化するような新しい技術なんでしょうか?

…と思ったところ、Amazonの充電ロボットは、そのコストをどう回収するかってところにひとひねりある模様。申請文書によれば、充電ロボットにはユーザーに対して広告を見せたり、アンケートをとったり、「電子マーケットプレイス」(Amazonでしょうね)で物を売ったり、またはその場でガムとか充電ケーブルを売ったりする機能もあるようです。で、ユーザーが支払うお金に応じて充電できる時間を変えたりする、と。たとえば、広告を見るだけより何か買ったほうが長時間充電できるとか。もちろん、ふつうにお金を払って充電する、という使い方も想定されています。でも、世界最大のテック企業のひとつであるAmazonの特許にしては全然破壊的じゃないというか、ちょっと素直すぎるような…。

特許申請文書の「背景」の部分には、Amazonの問題意識が以下のように切々と語られています。充電ロボットがモバイル機器をいつも利用するユーザーを支えるインフラとして構想されている以上、ストレートなアイデアになるのは仕方ないのかもしれません。

(訳注:スマホやラップトップなどの)デバイスのバッテリーがなくなると、非常に不便だ。特に充電アダプターを持っていない場合、ユーザーは友人や、時には赤の他人にまで、充電アダプターを借りようとするかもしれない。すぐ近くに充電できる場所がないこともある。その場合、デバイスの充電はより面倒になる。充電ステーションや電源があったとしても、ユーザーはそのデバイスの近くにとどまらなくてはならないのだ。たとえば、公共の場で携帯電話を充電するとなると、盗まれないようにユーザーは電話の近くにいる必要があるだろう。

今ほとんどの人が依存してるスマホが特にそうですが、充電しなきゃ使えなくて、それにはケーブルが必要で、フル充電するには2〜3時間かかって、その間電源そばを離れられなくて、フル充電しても翌日にはまた充電しなきゃいけないって、毎日軽い罰ゲーム受けてる感じかもしれません。かといって、本体を大きくして1カ月くらいもつバッテリーを搭載したスマホが出ても、きっと鈍器みたいな重さになるでしょうからあんまり嬉しくないですし…。モバイルバッテリーも充電すべきものがもうひとつ増えるというめんどくささがあります。こんな現状にAmazonが真正面から切り込んだ結果が、このロボットなんじゃないでしょうか。

特許に関してはいつもそうですが、申請したからってそれが実際世に出るかどうかはわかりません。また、電源インフラの強化策としてこうしたロボットが本当に効果的なのかも、現時点ではわかりません。でも少なくとも、こんなロボットが空港にいてくれたら、出張先でプレゼン資料を完成させるために電源前の床に座り込んだり、スマホ充電のために身動きがとれなくなったりするストレスはなくなりそうです。


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Source: USPTO via Geekwire

(福田ミホ)