2014年11月9日、アフガニスタンはカンダハールでのリメンバランス・デー(英国での戦没者追悼記念日)の式典に集まった、アフガニスタンに残る英国兵たちと国際治安支援部隊(ISAF)と市民たち。 Photo: Getty

およそ10年後には、イギリスの軍隊で人間と一緒に働く大量のロボットの姿を見られるようになるかもしれません。まるでSF映画のような話ですが、これは現実の話。ロボットは武装しているものの、発砲を管理するのは人間なので心配せずにすみそうです。

イギリス国防参謀長ニック・カーター大将は日曜に行われたインタビューで、2030年代までには英国の武装部隊に大量の自律型あるいは遠隔操作型のマシンが加わるだろうと話していたとGuardianが報じています。英国国防省は5年分の予算案での主軸にロボット兵器をおいていましたが、官僚たちは新型コロナのパンデミックのため歳出の見直しについての話し合いを延期しました。

12万の兵力を持って、そのうち3万がロボットになるかもしれない。どうだろうね」とカーター大将はSky Newsに語っています。「我々が何をすべきかを数字ではなくむしろ得られる効果で決めることに対して偏見を持たずにいる必要があって、探し求めるべきはなんです。

Guardianの報道によれば、英国軍は現在7万3870の兵を有していて、目標数の8万2050人を下回っているとのこと。何年も新兵募集には苦労しているとか。

カーター大将は、国防省が複数年分の予算を主張していたのは長期的な投資を必要としたからだと語っていました。こういった投資によって、近代化に“自信”を持てるようになるとのこと。「近代化は、産業化時代からあるであろう能力を置いて、情報時代に必要な能力に目を向けるということを本質的に意味します」と述べていました。

彼は、政府が同省の予算案を承認するかは分からないと語っています。新型コロナのため、政府は1年分の歳出予算を準備しているとSky Newsは報じています。とは言え、交渉は建設的に進んでいると大将は述べていました。

では英国の軍事用ロボは具体的にはどういったものなのか? まだ明らかにはなっていませんが、Guardianは同省が現在開発中の「i9 ドローン」という例を挙げています。i9は人が操縦するドローンで室内を飛ぶことができ、AIを用いてターゲットの捜索と識別を行い、ショットガン2丁を搭載しています。ですが、国防省のポリシーによればドローンが独断で撃つことはできず、発砲もしくは撤退するタイミングはオペレーターが指揮するそうです。遠隔で操作を行うので、このドローンは敵勢が隠れているかもしれない囲まれたエリアや建物に部隊が突入するブリーチング・オペレーションに使われる予定です。こういった作戦は軍事活動の中でも最も危険なタイプで死傷者が多いですからね。

英国は将来的にはi9を破城槌のように使って空中の他のドローンを倒したり、搭載されているショットガンをロケット砲やチェーンガンへと替えられるようにしたりしたいと考えているそう。インタビューの中でカーター大将は、また別の世界大戦が起きるリスクがあり、英国はそのリスクを意識する必要があると警告していました。

人間の死傷者を防ぐためにロボットを使うのは納得できますが、恐ろしい状況をもたらす可能性もあります。キラーロボット反対キャンペーンが触れているように、完全自律型兵器はどの人間が生きて死ぬかを決定し、戦争に行くという判断のハードルを下げ、物事を悪化させる悲劇的な過ちを犯すこともあります。

ロボットというアイデア自体が総じてひどいものなのかというと、そんなこともないのですが、ドアを開けることができる犬ロボと、人間の殺害に利用や自身でそれを判断できるパワフルで脅威的なロボット兵との間には大きな隔たりがあります。