Gif: Saildrone

この荒波...。

海のど真ん中で嵐に見舞われるなんて、それはもうどこかの映画の世界でしか見ることのないような映像...と思いきや、米Saildrone社の海上ドローンによりハリケーン「Sam」の様子が捉えられました。

Saildroneのヨット型ドローン。風力・太陽光発電で自律行動し、海のさまざまなデータを収集。強風でも倒れないよう独自のウィングを備えています。 Photo: Saildrone

ハリケーン「Sam」は先週、大西洋をゆっくりと通過。木曜日、風速193kph、波は15mまで高まるなか、センサー、HDカメラを備えた海上ドローンはハリケーンの目に到達。以下のような映像を捉えました。

これはもはやディズニーの新しいアトラクションにもなり得そうな迫力...ですが、もっと現実的なところでは嵐への理解を深める研究に役立つことが期待できます。

毎年やってくるハリケーンシーズンもここ数年は悪夢のようで、業界では天気予報をより向上させてもっと警告をタイムリーに出すことが重要視されるなか、ドローンのセンサーによりハリケーンを予報するうえで鍵となる波の高さ、風速、風向き、さらには海の塩度、温度、溶存酸素量といったデータが収集可能に。

実際のところ、人工衛星などからの新しいデータが利用可能になることでここ数十年ほどハリケーンの予報は向上しつつあるとか。今回の海上ドローンは、海面でハリケーンが巻き起こる力学を研究するのに役立ちそうです。

アメリカ海洋大気庁の科学者Greg Foltz氏は「海上ドローンからのデータを用いることで、ハリケーンの急速な変化を予測する予報モデルを改善することが期待できる」とコメント。「ハリケーンの勢力がたった数時間のうちに強まるような急速な変化は、沿岸地域にとって深刻な脅威となる。海上ドローンやアメリカ海洋大気庁が活用している無人システムから得られる新しいデータは、ハリケーンの動力となるものを正確に予測し、より迅速に地元住民に勧告を出せるよう役立つはずだ」と述べています。

気候変動が新たな脅威を生み出すなかで、こうしたデータは非常に貴重なものになることでしょう。