Image: NASA/Erika Blumenfeld & Joseph Aebersold via Gizmodo US

2024年、きっと宇宙開発の分野ではいろんな素敵なことが起きることは予測していました。

でも、まさか最初の1カ月でこんなにいろんなことが起きるなんて。少し振り返ってみましょう。

小惑星の玉手箱

1月上旬、NASAが(かたくてどうしても開かなかった)小惑星サンプル容器の蓋を開けることに成功。

探査機OSIRIS-RExが小惑星ベンヌから持ち帰った、表面物質の宝庫が日の目を見ることになりました。当初、「60グラム以上の岩石と塵を地球に戻す」という目標だったのですが、蓋の上で見つかったおまけのサンプルを含め、総重量は250グラムにのぼりました。

日本の月面探査機のピンポイント着陸

Image: JAXA via Gizmodo US

1月19日、日本はアメリカ、旧ソ連、中国、インドに続いて月面への軟着陸を成功させました。

JAXAの小型月着陸実証機SLIMは目標からの誤差わずか55メートルの位置に着陸。ただ、頭から着地してしまったため、一時的に太陽電池が作動しないトラブルも。

その1週間後、偶然にも太陽光が当たったおかげで生還し、ミッションを続行することができました。上の画像は、SLIMに搭載され、月面に放出された小型月面ロボットSora-Qが撮影したもの。

退役したシャトル、打ち上げ態勢で展示

Photo: NASA

1月29日、退役したスペースシャトル・エンデバーが、カリフォルニア・サイエンス・センターに現在建設中のサミュエル・オシン航空宇宙センターにて、大型外部燃料タンクと2基の固体ロケットブースターと結合に成功しました。

完成後は、スペースシャトルの展示としては初となる「打ち上げ態勢」で設置されることになります。

木星の火山衛星イオ、神秘的なショット

Image: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS/Kevin M. Gill via Gizmodo US

NASAの探査機ジュノーに搭載されたJunoCamが12月30日、木星の火山衛星イオに接近し、イオのまだ見ぬ姿をとらえました。

ロケット、バルカン・ケンタウルスの初飛行

アメリカの民間宇宙企業ユナイテッド・ローンチ・アライアンスは1月8日、10年の開発期間を経て待望のバルカン・ケンタウルス・ロケットを打ち上げました。

フロリダのキャンベラル岬から飛び立ったバルカンは、アストロボティック社の民間月着陸船ペレグリンを宇宙へと送り届けました。強さと多用途性を兼ね備えたバルカン・ケンタウルスは、スペースXの独壇場に挑戦する意欲マンマンのようです。

アストロボティック社のペレグリン、ミッション失敗

Photo: Astrobotic via Gizmodo US

残念ながら、米国の月着陸機「ペレグリン」は期待通りのパフォーマンスを発揮することはできませんでした。宇宙空間に入って間もなく、バルブ故障が原因で燃料漏れが起きたのです。

上の画像はペレグリンの搭載カメラで撮影されたもの。酸化剤タンクが破裂したことによると思われる、ひどくゆがんだ断熱層が写っています。

月面着陸に必要な燃料が不足したため、NASAが資金を提供したアストロボティック社の民間貨物ミッションは、中止を余儀なくされました。

海から宇宙へ飛び立つ

この壮大な画像は、中国のロケットGravity-1が、記録破りの初飛行に乗り出した瞬間です。

1月11日、中国山東省の黄海沖に停泊していた運搬船の甲板上から打ち上げられました。OrienSpaceが設計したGravity-1はペイロード(航空機やロケットの運搬能力)としては最大の可搬量、6.5トンを誇る固体燃料軌道ロケットです。

フリーダムの到来

Photo: NASA via GIzmodo US

1月20日、ヒマラヤ山脈の北、中国の上空418キロに位置する国際宇宙ステーションに接近するスペースXの宇宙船「ドラゴンフリーダム」を捉えた写真が公開されました。

ドラゴンはアクシオム・ミッション3(Ax-3)の乗組員4人を乗せ、軌道上の研究所に向かいます。

火星探査用ヘリ「インジェニュイティ」が致命的損傷

Photo: NASA/Caltech via Gizmodo US

3年と72回の飛行をこなしてきたNASAの火星探査用ヘリ「インジェニュイティ」が飛行不適合とされ、歴史的な火星ミッションは終了を迎えました。

1月18日、NASAはヘリの着陸中にローターブレードが損傷を負ったことを発表。上の画像は、破損したブレードの影で、先端がひどく擦り切れた様子がわかります。「インジェニュイティ」は史上初となる「地球以外の惑星で動力飛行」を行った機体で、宇宙での飛行や安全な有人探査への道を切り開く先駆けとなりました。

バースト試験成功

Gif: Sierra Space/Gizmodo US

米シエラ・スペース社は1月、実物大の膨張式宇宙ステーションのバースト試験を行いました。これは、将来的に地球低軌道上で宇宙ステーションを作るための実験(つまりどれだけの圧力に耐えられるかをはかるもの)です。

高さ約6メートルの大型インフレータブルフレキシブル環境(LIFE)モジュールを爆破するには、77ポンド/平方インチ(psi)のエネルギーが必要で、想定される作動能力15.2psiをはるかに超えていることがわかりました。

悲劇の燃料タンク、ようやくシャトルと接続

Photo: California Science Center

1月13日、建設中のサミュエル・オスチン航空宇宙センターで、外部燃料タンクET-94が展示用シャトルの固体ロケットブースターの上に設置されました。

この作業には26時間以上かかったそう。このタンクはNASAがスペースシャトルコロンビア号のために作られましたが、2003年の「コロンビア号の悲劇」の事故原因を調べるために使われ、一度も宇宙へ飛び立つことはありませんでした。

自身の身体を燃料にするロケットが開発

グラスゴー大学のエンジニアは、世界初の「非支持型自給式ロケットエンジン」を開発しています。言い換えれば、自分自身を食べて燃料にするロケット。

革新的なこのエンジンは、燃焼中に発生する廃熱を利用してプラスチックの機体を溶かし、それを燃料として使用します。上記は、そのプロセスの最終段階の様子。

原子時計の顕微鏡写真

Image: Safran via Gizmodo US

なんとも不思議なこの画像は、走査型電子顕微鏡を使って撮られたものです。航行衛星の原子時計の寿命を向上させるプロジェクトに使われる、テスト用ガラスの表面を詳細に観察したものなんだとか。

表面は、直径10マイクロメートル未満までプラズマエッチング(ガスをプラズマ化し、化学反応と加速したイオンで幕を削る方法)されています。これは、高精度の原子時計を作動させるために極めて重要。

光やレーザー、メーザー・エネルギー(電磁波を発生・増幅させる装置)を使って原子のエネルギー状態の切り替えを誘発し、特定の周波数で安定したマイクロ波信号を放出させることで機能します。

この顕微鏡画像は、Safran社と欧州宇宙機関とのプロジェクトの一環で、宇宙原子時計の信頼性を高めることを目的としたエッチングとプラズマ効果による円錐もようになっています。

信号の移動時間に光速を乗じることによって位置が決定されることから、航行衛星の精度は正確な計時によって左右されます。

手先の器用なロボットアーム「デクスター」

Photo: NASA

1月5日、カナダ宇宙庁が製作した精密ロボットハンド、特殊用途器用マニピュレータ「デクスター」が、太平洋上空を周回中の国際宇宙ステーション(ISS)の主太陽電池アレイの前で撮影されました。

デクスターは、写真の右端にあるロボットアームCanadarm2の先端に取り付けられています。

スペースXの補給船搭載ミッション

Photo: Shutterstock

1月30日、スペースXの「ファルコン9」がフロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられ、貨物をシグナス宇宙船をISSへ送り届けました。

NG-20ミッションは、ファルコン9が宇宙飛行士パトリシア(パティ)・ヒリアード・ロバートソン博士にちなんで命名されたノースロップ・グラマン社のシグナス補給船を載せた、初の打ち上げとなりました。