Jリーグがサマーブレイク期間に入った7月17日。J1リーグで首位に立つセレッソ大阪が、ラ・リーガの強豪、セビージャをホームのヤンマースタジアム長居に迎える『StubHub ワールドマッチ2017』が開催される。

現在、セレッソは公式戦13試合負けなしと快進撃を続けている。直近の公式戦となった天皇杯3回戦・アルビレックス新潟戦でも、第18節の柏レイソル戦から先発9人を入れ替えて臨んだなか、2度のビハインドを跳ね返しての逆転勝利。リーグ戦では控えに甘んじているリカルド・サントスや木本恭生にゴラッソが生まれるなど、チームの一体感を感じさせる見事な勝利を掴んだ。

そういった上り調子のなかで迎えるのが、今回の『StubHubワールドマッチ2017』、セビージャとの一戦となる。親善試合ではあるが、こと試合に関してセレッソの選手たちに友好ムードは微塵もない。現在、リーグ戦のチーム得点王でもある杉本健勇は、「こういう相手とできるチャンスは滅多にない。ただのフレンドリーマッチにするのではなく、意味のある試合にしたい。個人としても、チームとしても、チャレンジしたい。Jリーグと同様、サポーターの皆さんも楽しみにしてくれていると思うし、やるからには勝つ」と真剣な表情で試合に向けた意気込みを話した。

キャプテンの柿谷曜一朗も、「若い選手にとっていい経験になるし、もちろん僕らも、世界の強豪と戦って得るものはたくさんある。有意義な時間にできればいいと思う」と、チームを代表して、この試合を迎える意義を伝える。さらに、柿谷は、古巣戦となるはずだった負傷欠場中の清武弘嗣についても言及し、「キヨも出たかったやろうけど、キヨの分も、『セレッソはこんないいチームやねんぞ』ということを見せることができればいいと思う」と話す。

今季から桜の指揮官に就任した尹晶煥監督の下、セレッソはここまで、リーグ戦、カップ戦ともに力強く歩みを進めている。そんなチームにとって、今回の一戦は、さらなる刺激、強くなる糧を得ることができるチャンス。試合前日の記者会見で指揮官は、「セビージャと試合をすることを光栄に思う。セビージャはスムーズに攻撃に持って行けて、個人能力も高い選手が揃っている。高い決定力も持っている」と相手を称えつつ、「そういった相手に僕らがどれくらいできるのか、すごく楽しみにしている」と、にこやかな表情のなかにも胸に秘めた強い闘志を感じさせた。

試合は、セビージャの攻撃をセレッソがどうしのぐか、という点が一つのポイントになるだろう。14日午前に来日したばかりのセビージャにとって、コンディションは決して万全ではないだろう。それでも、試合前日に15分だけ公開された練習のなかで行われたパス回し一つを見ても、セビージャの選手たちの技術の高さは伝わってくる。尹晶煥監督の指導の下で鍛えられた組織的な守備からのサイドを使った素早い攻撃をどこまで繰り出せるか。セレッソとしては、リーグ戦同様、粘り強い戦いの中から勝機を見出したい。

また、セルタ時代にエドゥアルド・ベリッソ新監督とともに戦った経験のある、元デンマーク代表のミカエル・クローン・デリは、新指揮官のやり方について「全員が一体となったオフェンシブなサッカーを目指している。プレッシャーをかけて、前へ前へと進んでいくサッカー」だと話す。新チームの初戦とあって、戦術的な浸透はまだ図られていないとは思うが、「ダイナミックなショーになる試合をしたい。オフェンシブに戦いたい。魅力的な試合になればと思う」と試合に向けた意気込みを話すベリッソ監督の下、相手が激しいプレッシングをかけてきた場合、セレッソがどのようにそのプレスを回避し、攻撃につなげていくのかも見どころとなる。

セレッソにとって、欧州のトップクラブとの親善試合は、13年のマンチェスター・ユナイテッド戦以来、4年ぶり。現在、J1リーグで首位に立つセレッソにとって、世界的な強豪を相手に現在の力を測る、格好の腕試しの機会となる一戦を、ぜひ、多くのサポーターの方々に、スタジアムで目撃していただきたい。

文=小田尚史