9日にスペイン・スーパーカップ準決勝、バルセロナ対アトレティコ・マドリーがサウジアラビアのジッダで行われ、アトレティコが3-2で勝利を果たした。

バレンシアを圧倒的パフォーマンスで下したレアル・マドリーが待ち構える決勝を目指すもう2チームは、昨季リーガ・エスパニョーラ王者バルセロナとリーガ2位アトレティコ。試合は予想通り、前例通りにバルセロナがボールを保持して攻め込み、アトレティコが堅守速攻でゴールをうかがう展開となる。

誤算があったのはアトレティコか。バルセロナの巧みなボールを回しにミドルゾーンでのプレスがはまらず、自陣ゴール近くでの守備を強いられ続けることになり、シメオネ監督の表情には手応えが見られない。ただ明らかに優勢のバルセロナも迎える決定機を決め切れず。23分にメッシがョルディ・アルバとのワン・ツーから放ったシュート、40分にルイス・スアレスのスルーパスからグリーズマンが叩いたボールは、どちらもアトレティコ守護神オブラクのセーブに阻まれている。

前半はスコアレスのまま終了。終了間際にはジョアン・フェリックスがJ・アルバとやり合い、さらに終了のホイッスル後に熱くなったままメッシに対して食ってかかる場面があり、両チームの選手たちが何とかその場を収めている。

ハーフタイム、シメオネ監督はエクトル・エレーラを下げて負傷明けのキャプテン、コケを投入。すると後半開始直後、激情を見せたJ・フェリックス、さらにはコケを主役とするゴールが生まれた。アタックングサードでパスを受けたJ・フェリックスが、リフティングを交えたボールキープから前を向いてアンヘル・コレアにパス。A・コレアのスルーパスからペナルティーエリア内に走り込んだコケが、右足のシュートでGKネトを破っている。

しかしながら51分、バルセロナがすかさず反撃。未来の世界最高の選手候補のJ・フェリックスが輝けば、現・世界最高の選手との呼び声高い存在が同点弾を決めた。右サイドのビダルが上げたクロスを、ゴールに背を向けたL・スアレスが胸トラップでコントロールして眼前のメッシにパス。バルセロナの10番は、右足のシュートを枠内に突き刺している。

メッシはさらに59分、左サイドのクロスからシュートを決めたが、これはVARによってトラップ時のハンドを取られてゴールと認められず。バルセロナにとっては落胆、アトレティコにとっては安堵する場面だったが、バルセロナはわずかその3分後に正真正銘の喜びの瞬間を迎えた。速攻から左サイドのJ・アルバが曲がって落ちる精度の高いクロスをファーに送り、L・スアレスがヘディングシュート。これはオブラクに弾かれたものの、こぼれ球に詰め寄っていた元アトレティコのグリーズマンが頭でボールを押し込んだ。

スコアをひっくり返されたシメオネ監督は67分に2枚目の交代カードを切り、ロディとの交代でビトロを投入。ビトロが左サイドハーフに位置し、そこでプレーしていたサウールが慣例通りロディの代わりに左サイドバックを務めた。さらに72分には再び負傷してしまったコケの代わりにマルコス・ジョレンテを入れ、カードを使い切っている。

バルセロナは75分、ペナルティーエリア手前のFKからピケがネットを揺らしたものの、オフサイドの判定で再びゴールを取り消される。するとその5分後、リードを1点差にとどめていたアトレティコがスコアをタイに戻した。ペナルティーエリア内でビトロがネトに倒されてPKを獲得し、キッカーのモラタが枠の右にシュートを決めている。

アトレティコは同点ゴールの直後、モラタのクロスがピケのペナルティーエリア内のハンドを誘発したが、これはVARとの相談の結果なぜかPKを取られず。バルセロナが勝利を収めれば大きな波紋を呼ぶ場面となりそうだったが、アトレティコはめげることなくすぐさま攻撃を仕掛けて、逆転ゴールをもぎ取った。ピケのボールロストをきっかけに最終ラインを突破したA・コレアがネトを目前に渾身のシュートを放つと、ボールはバルセロナ守護神の手に当たりながらも、枠内に収まっている。

一時は完全な劣勢に立たされながらも、怒涛の勢いでもって逆転を成し遂げたアトレティコは、ラキティッチ、アンス・ファティを入れたバルセロナの猛攻を退け続け、1点リードを維持したまま試合終了のホイッスルを迎えた。これで12日に行われる決勝のカードは、レアル・マドリー対アトレティコのダービーとなっている。