Jリーガーたちが世界トップレベルの選手に挑む――。

鹿島アントラーズは22日の『明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017』でスペインのセビージャと対戦する。

チームとしての激突も去ることながら、注目されるのが“個と個のぶつかり合い”だ。ヨーロッパリーグを計5回制覇した実績を持つ強豪には、世界トップレベルのプレーヤーが在籍している。彼らと対じし、鹿島の選手たちはどんなプレーを見せるのか?

今回はセビージャで特に注目すべきプレーヤー3人にフォーカス。スペインの大手メディア『マルカ』で記者を務めるロシオ・ゲバラが、彼らの特徴を解説していく。

二人目は今夏、再びセビージャに戻ってきたエベル・バネガだ。

■再び魔法を放つか?

卓越したボールさばきと勇敢さ、そしてフリースペースを突くパス……。

エベル・バネガはハイレベルなフットボール選手だ。

2016年7月にイタリアへ渡る選択をしたが、「復帰したチームでは決して活躍できない」という風潮を打ち破るためにセビージャへ帰ってくる。

なぜ彼が再びセビージャで活躍できないなどと言えるだろうか?

インテルに去るまでの彼は、チームの羅針盤であり、頭脳だった。当時指揮を執っていたウナイ・エメリ元監督のもとで輝きを放っていたのだ。セビージャのサポーターたち、いわゆるセビジズモ(セビージャ主義)は彼が再び満ち足りた日々を取り戻す期待を胸に、復帰を祝っている。

インテル時代、彼は最後までレギュラーポジションをつかむことはなかった。しかし、だからといって全く力が通用しなかったというわけではない。2016-17シーズンは28試合に出場して6得点を記録。2017年3月のアタランタ戦ではハットトリックも記録した。彼の魔法がミラノで見られることは少なかったが、チームや環境を変えれば再びタクトを振るう場面は見られるはずだ。

なぜなら、彼はミラノへ行くまでの2年間、セビージャのエンジンとして活躍していたのだから。

バネガが復帰に合意するまで、さほど時間はかからなかった。事実、早々に交渉は決着し、新シーズンへ向けた最初の補強選手となったのだから。

再びセビージャの心臓となり、チームを飛躍へ導くために――。

遠く離れた極東の地で、バネガは新たな一歩を踏み出す。

文=ロシオ・ゲバラ(マルカ紙セビージャ番) 協力=江間慎一郎

《プロフィール》
エベル・バネガ Ever Maximiliano David Banega
アルゼンチン出身、1988年6月29日生まれ。母国ボカ・ジュニアーズでキャリアをスタートし、バレンシア(スペイン)などを経て2014年にセビージャに加入。2016-17シーズンはインテル(イタリア)に移籍するも、今季よりセビージャに復帰した。174センチと小柄ながら、非凡なセンスでゲームを組み立てる。アルゼンチン代表として55試合に出場、4得点を記録。