15日のチャンピオンズリーグ(CL)・グループB第1節、アトレティコ・マドリーは本拠地メトロポリターノでのポルト戦をスコアレスドローで終えた。

アトレティコ……もっと言えばシメオネのアトレティコにとって、9シーズン連続でのCL挑戦の始まり。船出を見守る権利を得た観客数は4万人で、選手紹介アナウンスではその多数が控えの選手の一人として紹介されたグリーズマンに対して辛辣な指笛を吹いていた。それとは正反対に、その名が叫ばれると大歓声が巻き起こったシメオネ監督は、GKオブラク、DFヒメネス、フェリペ、エルモーソ、MFマルコス・ジョレンテ、コケ、コンドグビア、レマル、カラスコ、FWルイス・スアレス、ジョアン・フェリックスをスタメンで起用している。

前半は手堅い、あまりにも手堅い展開となる。3-1-4-2のアトレティコはボールこそ保持するものの、4-4-2でコンパクトな守備を実現するポルトを相手に苦戦。観客が「ウイッ!」とリアクションを見せたチャンスと言えば、37分に迎えたペナルティーエリア手前からのフリーキックの場面で、L・スアレスのシュートがクロスバーをかすめた場面くらいだった。しかも、その1分前にはフィジカルの問題でレマルが続行不可能となり、シメオネ監督はデ・ポールの投入を強いられている。

アトレティコは変則的に4バックにシステムを変更するなどして打開を目指したものの、やはり決定機を生み出すことはできず。手持ち無沙汰の観客が「カンペオーネス(チャンピオンたち)! カンペーオネス!」と叫んで、昨季ラ・リーガ優勝を思い起こさせるなどしながら、前半はスコアレスで終了した。

後半になってもアトレティコが攻めあぐねる状況は変わらず。また55分にはポルトのオタビオの上げたクロスボールがそのままポストに当たり、オブラクを肝を冷やすことになった。シメオネ監督は56分に交代カードを切り、コケ、エルモーソ、ジョアン・フェリックスを下げてアンヘル・コレア、ロディ、そしてグリーズマンを投入。フランス人FWへの対応は「バルセロナに移籍した裏切り者」と指笛を吹く人たち(しかも耳をつんざくほどのレベル)、また歓迎の拍手をする人たちで二分されている。

完全な4バックとなって猛攻を仕掛けるアトレティコは、よりポルトのゴール近くまで食い込んでいく。が、A・コレアの決定機がGKディオゴ・コスタに阻まれるなど、スコアを動かすまでには至らない。シメオネ監督は75分にフェリペを下げてエクトル・エレーラもピッチに立たせ、コンドグビアをセンターバック、H・エレーラをボランチとする攻撃的布陣を敷く。その直後には、ロディのボールロストをきっかけにしてタレミにネットを揺らされたものの、VAR介入後にタレミのハンド判定となりゴールは取り消された。

スコアが一切動かない試合は、そのままアディショナルタイムに突入。アトレティコはグリーズマンがペナルティーエリア手前で倒されて、観客の訴える通りにフリーキックを獲得する。キッカーとしてボールの前に立ったのは、L・スアレスとグリーズマンの元バルセロナ・コンビ。シュートを打ったのはL・スアレスだったが、右足で叩いたボールは前半のシュートのようにクロスバーをかすめるのみにとどまった。結局、試合は得点ゼロで勝ち点1を分け合う結果に終わっている。