スペインの一般紙『エル・ムンド』が、サッカービジネスを変革したパリ・サンジェルマン(PSG)とFWネイマールの移籍オペレーションが一体どういうものだったのか、その実態を明らかにしている。

ネイマールは2017年夏の移籍市場で、バルセロナからPSGへと移籍。カタールの王族タミム・ビン・ハマド・アル・タニ氏が所有するフランス首都のクラブはバルセロナとネイマールの契約解除金である2億2200万ユーロ(約290億円)を支払い、移籍金の史上最高記録を塗り替えるとともにサッカービジネスで動く金額の上限をはるかに押し上げた。2億2200万ユーロ……それはレアル・マドリーがFWクリスティアーノ・ロナウドを獲得した際に支払った9400万ユーロの2倍以上であり、バルセロナがバブル後にMFフィリペ・コウチーニョ獲得のために支払った1億6000万ユーロよりも高く、またマドリーが今夏にPSGに対してオファーしたFWキリアン・ムバッペ獲得オファーの2億ユーロでも届かない額である。

そして『エル・ムンド』は、PSGとネイマールの合意内容についての書類を公開。そこにはサッカービジネスを変革した移籍にふさわしい内容が記されていた。PSGと5年契約を結んだネイマールは、クラブから毎月306万9520ユーロ(約4億円)、税を差し引いて212万5000ユーロ(約2億8000万ユーロ)を受け取っている。年俸にすればその額は4333万4400ユーロ(約56億円)となり、さらにPSGは予測不可能な事態が起こっても年俸が絶対に3000万ユーロ(約40億円)を切らないようにすることを約束していた。

またネイマールとPSGは固定給のほかインセンティブの契約も結んでおり、条件を満たせばグロスで毎月54万1680ユーロ(約7000万円)、年間で650万160ユーロ(約8億円)が支払われる計算に。しかも毎月のインセンティブは37万5000ユーロ(約5000万円)を決して下回らず、年間では450万ユーロ(約6億円)の支払いが保証されている。また、当時2022年まで契約を結んでいたネイマールが1年の契約延長オプションを行使した場合には、2022〜23年に支払われる年俸は4333万4400ユーロから5055万6117ユーロ(約66億円)に引き上げられることになっていた(なおPSGは先日、ネイマールとの2025年までの契約延長を発表。『エル・ムンド』によれば新契約は今回明かした内容と似たようなものらしい)。

『エル・ムンド』はネイマールの移籍金や年俸など合わせて、PSGが同オペレーションに費やす総額が4億8922万8117万ユーロ(約640億円)にのぼるとしている。ちなみに、このオペレーションの金額は、今年1月に同じく『エル・ムンド』がすっぱ抜いたFWリオネル・メッシとバルセロナの約4年間の契約5億5523万7619ユーロ(約720億円)に次ぐ額となる。ジョゼップ・マリア・バルトメウ前会長が率いていたバルセロナは、メッシにネットで年俸7490万ユーロ(約98億円)を支払うなどの破格の契約を結んでいた。