原口元気(ヘルタ・ベルリン)

前半戦の結果:7試合出場(先発2)・0得点・1アシスト

チーム内の序列:サイドハーフの5〜6番手

前半戦採点:45点。第7節のバイエルン戦以外に見せ場はなかった

後半戦の目標:ロシアワールドカップ出場のために出番を増やす

文=遠藤孝輔

■MOMに選出されたバイエルン戦の直後に痛恨の…

前半戦17試合でわずか207分。ブンデスリーガのクラブに所属する日本人9選手で、原口元気のプレータイムは2番目に少なかった。もちろん、実力が著しく不足していたわけではない。昨夏の移籍市場で期限ぎりぎりまで去就が定まらず、まずはプレシーズン中にチーム内での地歩を固められなかった。ベンチメンバー入りさえ危ぶまれる状況下で、開幕5試合のうち4試合で途中出場ながらピッチに立てたのは、新加入のデイビー・ゼルケやヴァレンティン・ラザロらアタッカーがケガで出遅れていたからに他ならない。

ただ、そのチャンスで地道にアピールし、第7節のバイエルン戦で今季初スタメンを飾る。この王者との一戦で大仕事をやってのける。0-2で迎えた51分、左サイドから鋭いドリブル突破を仕掛けると、ドイツ代表の3人衆(キミッヒ、ボアテング、フンメルス)をかわして、オンドジェイ・ドゥダによる追撃の一撃を好アシストしたのだ。87分に交代するまで攻守に奮闘し、ブンデスリーガ公式サイトでMOMに選出された。

ターニングポイントとなったのは翌8節のシャルケ戦だ。2試合連続で先発出場を果たしたが、44分、自身のボールロストを挽回しようと焦ったのか。危険なタックルで一発退場となり、パル・ダルダイ監督から「やる気が空回りしている」と咎められた。その後、原口は事実上の構想となり、ブンデスリーガ第9節以降の8試合でメンバー入りすらできなかった(うち2試合は出場停止)。得点の個人スタッツは開幕から空欄のままだ。

■ケガ人の発生時以外は居場所を見出しにくい

ヘルタ・ベルリン加入4シーズン目で最も厳しい状況に直面している原口が、後半戦もドイツの首都クラブで戦うかは不透明だ。現地紙『ベルリナー・クーリエ』や老舗『キッカー』誌など複数のメディアが、1月中の移籍がありえる選手として原口の名前を挙げている。出場機会の目途が立たなければ、ロシアワールドカップ出場を目指す本人が退団を志願し、ヘルタ側もその要望に応じて売却するシナリオは十分に考えられる。

残留を前提に原口の後半戦を占うなら、レギュラー返り咲きは至難の業か。2列目の右サイドはオーストラリア代表のマシュー・レッキーと「国内外のトップクラブのレーダーに入っている」(ベルリナー・クーリエ紙)ミッチェル・ヴァイザー、左サイドは重鎮サロモン・カルーに新鋭のラザロと、レギュラークラスが2枚ずつ揃っている。

1トップでのプレー経験もあるが、このポジションはもっと厳しい。次代のドイツ代表候補であるゼルケがファーストチョイスで、後続に主将のヴェダド・イビシェビッチが控える盤石の陣容だ。CFが本職ではない原口が起用されるとすれば、第17節のRBライプツィヒ戦のように、退場者が発生してベタ引きで守る場合などに限られるだろう。

サイドハーフとFW起用に対応するアレクサンダー・エスバインもいる以上、ヘルタにとっては今シーズン限りで契約が切れる日本人アタッカーを無理にでも引き留める理由はない。開幕当初のようにアタッカー陣にケガ人が発生しないかぎり、やはり原口がヘルタで居場所を見つけるのは難しいように思える。

こうした予想が一気に覆るとすれば、原口がクラブへの忠誠を誓い、ヘルタと新たな契約を結んだときだ。今のところ、そうした話はまったく聞こえてこないが……。心機一転、どこでリスタートを切ることになるのか。原口が今冬に下す決断に注目だ。

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