2020年7月11日、スペイン代表が現ヴィッセル神戸MFアンドレス・イニエスタのゴールによって南アフリカ・ワールドカップ(W杯)優勝を果たしてから、丸10年が経った。

2010年の南アフリカW杯決勝スペイン対オランダで、スペイン代表は延長戦にイニエスタがゴールを決めて、史上初の世界一に輝いた。あれから丸10年が経ち、スペインでは改めてその偉業が振り返られている。

スペインの英雄となったイニエスタは、同国のいくつものメディアとのインタビューに応じている。イニエスタは『オンダ・セロ』に対して、あのゴールの瞬間を次のように振り返った。

「まず、チームのプレーがどうなっていくのかを見守っていた。鮮明に覚えているのは、(フェルナンド・)トーレスが左サイドでマークを突破したことだ。そこで僕は、トーレス不在で誰もいなかった中央のスペースに入り込んだ。トーレスが折り返したボールは距離が足りなかったけど、セスクの元にこぼれて、僕のところまで届いた。テレビで振り返ると、自分はあそこで何歩か後退していたが、あれはオフサイドに引っかからないためだった」

「ボールが届いたとき、何をすべきかは明確だった。『ボールを対角線上に叩くんだ。できるだけ強く』ってね。そこまで斜めには飛ばなかったけど、それでもうまくいったよ」

「泣いたか? もちろん涙を流したよ。試合後、ドレッシングルームで鏡を見ながら、『僕たちは世界王者なんだ』って自分に言い聞かせていた」

また、イニエスタは『マルカ』に対して、そのゴールにおいて覚えた感覚を説明。それは説明ができないものであったという。

「信じられない瞬間だった。まるですベてが止まったような、凍ってしまったかのように感じた。ボールをコントロールしたら少しバウンドして、シュートを打つためには完璧な状況となった。あれはゴールとならなければならなかった。なぜか? 分からない。説明することはできないけど、そうなると分かっていた。そう、感じたんだよ。あのゴールは僕たちの、スペインの、スペイン全国のための瞬間だった」

「僕は今も、あのゴールの瞬間にあった感触を覚えている。7月11日はそれから、まるで僕の誕生日みたいになった。いつも祝福されてきたけど、10年目を迎えたとのことで、もう少し特別なものになったね」