28日のチャンピオンズリーグ(CL)・グループD第2節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのシェリフ・ティラスポリ戦を1-2で落とした。

2020年2月26日のマンチェスター・シティ戦以来となるベルナベウでのCLの試合に臨むマドリー。ただベルナベウでプレーするCLは過去10試合で3勝、6試合ではわずか1勝とパンデミック前に難攻不落の要塞ではなくなっていた。2014年以来とこちらも久しぶりにベルナベウでのCLで指揮を執るアンチェロッティ監督とともに堅牢さを取り戻したいところだ。イタリア人指揮官はGKクルトワ、DFナチョ、ミリトン、アラバ、ミゲル、MFバルベルデ、カセミロ、カマヴィンガ、FWアザール、ベンゼマ、ヴィニシウスを先発で起用している。

試合は予想通りに4-3-3のレアル・マドリーがボールを保持して攻め込む。が、余裕からか個人技に走ることの多いホームチームに対して、4-2-3-1のシェリフも前評判通りの統率の取れたプレーで攻撃、守備で躍動感を発揮。そうして24分、モルドバのチームが歴史もスコアを動かすゴールを決めた。サイドハーフが内に絞って、サイドバックがオープンとなったスペースに侵攻する攻撃を見せ続けたシェリフは、左サイドで同プレーを再現して、ヤクシボエフがヘディングシュートでクルトワを破っている。

1997年、未承認の分離国家である沿ドニエストル共和国で、国家経済の半分以上を担う大企業シェリフ(警備会社、ガソリンスタンド、スーパーマーケットなどを経営)の経営者たち(一人がKGBの元メンバー)が創設したシェリフ・ティラスポリ。CL予選で4回勝利して本戦へと進み、第1節でシャフタールを下したチームの実力は、やはりフロックではなかった。先制後にはツボを抑えた守備でもってマドリーのシュートチャンスの確度を極力減らし、GKアタナシアディスの好セーブも手伝って、1点リードを維持したまま試合を折り返している。

後半、とにかく攻め続けるマドリーは、62分にヴィニシウスがペナルティーエリア内でアッドに倒されて、VAR介入後にPKを獲得。キッカーのベンゼマがこれを決め切って、スコアをタイに戻した。アンチェロッティ監督はこの同点弾の直後、ナチョ、ミゲル、アザール、カセミロを下げてクロース(今季初出場)、モドリッチ、ヨヴィッチ、ロドリゴを投入。カマヴィンガを左サイドバック、バルベルデを右サイドバック、モドリッチとクロースの黄金コンビをダブルボランチとする4-4-2にシステムを変更した。

観衆の後押しを受けるマドリーはシェリフのゴールにシュートの雨を降らせたが、シェリフの見事な守備ブロックにシュートコースを狭められ、アタナシアディスの好守も相変わらずで逆転まで届かない。すると90分、カウンターからチルに強烈なシュートを放たれ、シェリフに1-2とされてしまった。結局、試合はそのまま終了のホイッスルが吹かれ、シェリフにとってはベルナベウでの大金星、マドリーにとってはベルナベウでのさらなる失態という結末になった。

なお9試合目にして今季初黒星を喫したマドリーのシュート数は31本で枠内11本、シェリフのシュート数は4本で枠内3本となっている。