12日のラ・リーガ第4節、サンティアゴ・ベルナベウのレアル・マドリー対セルタ(5-2)で、両クラブの間に深い溝が生まれていることが明確になった。セルタはカルロス・モウリーニョ会長(78)はじめとしたクラブ幹部陣が貴賓席に座ることなく、スタジアム内の別の場所から試合を観戦していた。

ラ・リーガでは対戦する両クラブの会長が貴賓席で隣り合って座り、試合を観戦することが慣例となっている。しかしながら今回の一戦で、フロレンティーノ・ペレス会長(74)の横にモウリーニョ会長の姿がなかったばかりか、貴賓席にセルタの関係者は誰一人として存在していなかった。セルタ側からは何の説明もなかったが、その理由ははっきりしている。今年6月、レアル・マドリーがセルタの下部組織に所属していた12歳ブライアン・ブガリンを獲得したためだ。

セルタの下部組織に入団して4年目を迎えていたブライアン・ブリガンは今夏、U-12の大会ラ・リーガ・プロミスでMVP及び得点王に輝く活躍を披露。その直後レアル・マドリーに移籍が決まり、セルタ内では激震が走ることになった。

モウリーニョ会長はブリガンのレアル・マドリー移籍が「恥ずべきことだ」と断じて、ブライアン・ブガリンのエージェントを務めていたスポート・プレーヤーとの関係を解消した。またスポート・プレーヤーはビーゴ内にあるエージェント会社であるため、セルタの下部組織にはブライアン以外にも契約を結んでいる選手たちが存在していたが、モウリーニョ会長はそんな彼らの両親に同社と契約していればクラブ内に居場所がないことを通告。こうして今夏、セルタの下部組織からは複数の選手が去る事態となっていたのだった。

またセルタのトップチームではFWイアゴ・アスパスとMFデニス・スアレスがスポート・プレーヤーと契約を結んでおり、こちらも一悶着があった。モウリーニョ会長はI・アスパスについて「彼との話し合いではすべてがクリアになった」と話した一方、D・スアレスについては「クラブに反対の立場を取った」と語り同選手に退団を勧告。その後、D・スアレスは「僕は彼の発言を尊重しなくてはならない。彼がクラブを取り仕切っていて、僕は従業員なんだからね。自分はクラブに反対の立場を取っていない」と訴えて残留を望んだ。

モウリーニョ会長はスポート・プレーヤーとレアル・マドリーに対する憤りが、いまだ収まっていない様子。そのためにベルナベウでペレス会長と顔を合わすことを嫌ったようだ。なおD・スアレスは現在もセルタに在籍しており、このレアル・マドリー戦でも先発出場を果たすなど、エドゥアルド・コウデ監督から重用されている。