日本代表MF鎌田大地が再びフランクフルトの“クリエイティブな軸”になっている。ドイツ紙『ビルト』がブンデスリーガ前節ホッフェンハイム戦でのパフォーマンスを受け、同選手を絶賛した。

鎌田は今季ここまで公式戦21試合に出場し、2得点とPK獲得や相手OG誘発を含めて9ゴール演出を記録。昨年12月には3−3で引き分けた第12節ボルシア・メンヒェングラットバッハ戦では終盤からの途中出場となると、2−0で制した第13節アウクスブルク戦では出番が訪れず、アミン・ユネスやアイメン・バルコクとの2列目のポジション争いに苦しんでいるかのように見えていた。しかし、今年に入ってからのリーグ戦7試合では完全に調子を取り戻していると言ってもいいかもしれない。

そして、『ビルト』はホッフェンハイム戦に長谷部誠らとともにスタートした鎌田の2得点に絡むパフォーマンスを受け、「魔法使いの日本人が再び開花」と題した記事を掲載。その中で、「ダイチ・カマダほどファンの評価が割れるプレーヤーはほとんどいない。それは彼はいつも天才と狂気の領域を行き来するからだ」と指摘しながらも「だが、3−1でホッフェンハイムを下したあと、(周囲の)意見がついにまた一致した。彼は最強なパフォーマンスを見せたのだ」と伝えた。

「1分から試合に入り込んでいた細身の日本人はたくさんのボールを奪い、デュエルの過半数を制し(55パーセント)、クリエイティブな軸になっていた」と評する記者が特に注目したのは後半のチーム3点目につながったディアゴナルパス。「昔、ウーベ・バインが見せていたような魔法のパスを出している。ハイライトは64分。自陣からの57メートルのパスがピンポイントで左サイドのフィリップ・コスティッチに届き、その彼が3点目をアシストした。センセーショナルなパスだ!」と興奮気味な様子で記している。

また、記事ではブルーノ・ヒューブナーSD(スポーツディレクター)やアディ・ヒュッター監督の試合後のコメントも紹介。前者は「ダイチは今日、すごく力強いプレーを見せてくれた。後方に向かっても良く頑張ってくれたし、ボールを失うこともほとんどなかった」と褒め称えている。指揮官は「彼は最初から決意を見せ、大きな存在感を示したね。ボールを奪うなどでデュエルで執念を燃やした。彼は創造的なプレーヤーで、時にはその天才的な能力を持って違いを生み出せるのだよ」と語った。

なお地元メディア『ヘッセンシャウ』の記者は「あのパスは一体何だったんだ?」とゴールの起点となったその鎌田のプレーへの驚きを強調。「デュエルからノールックで、しかも自身の動きに反しながらピッチ全体を斜めに横切る50メートル、なおかつ正確にフィリップ・コスティッチの足元へ、ジャガイモを植えたり家を建てられるほどがら空きのスペースへ」届けたとユニークな表現を使いつつ、「カマダはこの神技でホッフェンハイムのチーム全員を試合から取り除いたのだ」と絶賛している。