1日のリーガ・エスパニョーラ第22節、サンティアゴ・ベルナベウを舞台としたレアル・マドリーとアトレティコ・マドリーのダービーは1-0でレアル・マドリーが勝利した。

レアル・マドリーの優勝に終わったスペイン・スーパーカップ決勝に続いて行われるリーガのダービー。プレシーズンマッチのアトレティコの7-3大勝、PK戦で決着がついた西スーパーカップ、そして今回の試合と、スペイン首都決戦の状況は毎回変化している。レアル・マドリーが公式戦ここ20戦無敗と上昇気流に乗り続けている一方、アトレティコは西スーパーカップ敗戦後、2部B相手のコパ敗退含め1分け2敗と8年続くシメオネ体制下で最大の危機を迎えている。今回は絶頂のレアル・マドリーとどん底のアトレティコのダービーだ。

ジダン監督はこの試合で、西スーパーカップ決勝バレンシア戦以来2回目となる中盤に5人を配する4-3-2-1を採用。GKクルトワ、DFカルバハル、ヴァラン、セルヒオ・ラモス、メンディ、MFカセミロ、クロース、バルベルデ、モドリッチ、イスコ、FWベンゼマをスタメンとした。対するジョアン・フェリックスを負傷で欠くシメオネ監督はGKオブラク、DFヴルサリコ、サヴィッチ、フェリペ、ロディ、MFアンヘル・コレア、マルコス・ジョレンテ、トーマス、サウール、FWモラタ、ビトロを先発としている。

今季から本格的に試みているポゼッションフットボールに迫力がなく、またかつて武器としていたカウンターの鋭さが鈍るアトレティコに対して、中盤に選手を集中させて相手陣地でゲームを進めるというジダン監督の決定は的を得ているように思えた。が、前半に優勢だったのはアトレティコだった。統率された堅守はレアル・マドリーのボール保持をただポゼッションするだけのポゼッションとして、そしてモラタ&ビトロが仕掛ける速攻で可能性を感じさせる。

アトレティコは18分、ペナルティーエリアでマイナスのクロスを受けたビトロがシュート。しかし、これはGKクルトワがファインセーブに阻まれる。また23分にはエリア内右にA・コレアが侵入したが、厳しい角度から叩いたボールは右ポストに当たった。レアル・マドリーが味気なく、アトレティコが危険な香りを残した前半はスコアレスで終了する。

ハーフタイム、攻守両面の問題を感知したジダン監督はクロース、イスコを下げてルーカス・バスケス、ヴィニシウスを投入。中盤にカセミロ、バルベルデ、モドリッチ、前線にL・バスケス、ベンゼマ、ヴィニシウスを置くいつもの4-3-3にシステムを変更した。対してシメオネ監督は49分、負傷のためかモラタを下げて、代わりにレマルを出場させている。

すると56分、修正を施したレアル・マドリーが先制点を獲得。ヴィニシウスのスルーパスからメンディが左サイドを抜け出してクロスを送り、これにベンゼマが右足で合わせてネット揺らした。フランス人FWのリーガでのゴールは12月15日のバレンシア戦以来となり、得点数を13に伸ばしている。

ビハインドを負ったシメオネ監督は70分にビトロを大連から引き戻したばかりのカラスコ、74分にトーマスをBチームのFWカメジョに代え、薄過ぎる選手層を露呈しながら交代枠を使い切った。終盤、追いすがるアトレティコはやはりポジショナルな攻撃が脆弱で、今季に入ってから失点数を大幅に減らすレアルマドリーを相手に決定機を生み出すことができない。ジダン監督がハーフタイムに見事な修正力を見せたレアル・マドリーが、1点リードを維持したまま試合終了のホイッスルを迎えている。

公式戦21試合無敗のレアル・マドリーは、翌日にレバンテ戦に臨む2位バルセロナとの勝ち点差を6として今節も首位をキープ。一方で、公式戦ここ5試合の成績を1分け4敗とした4位アトレティコは今節、勝ち点2差の5位レアル・ソシエダ、6位バレンシアに順位を抜かれる可能性をつくってしまった。かてて加えて、ベルナベウで行われるリーガのダービーで7シーズンぶりに敗戦するなど、シメオネ体制下における最大の危機のスケールは、さらに大きなものとなった。