「FWは何番を入れる?」「ロフト何度のUTを組み合わせる?」。ゴルファーにとってセッティングの悩みと楽しみは尽きないもの。今回は、HS40m/s前後のアベレージクラス向けの「FW、UT選びの考え方」をギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人に聞いてみた。

クラブセッティングはゴルファーのプレースタイルが出る部分だ

クラブフィッター小倉です。先日、アベレージゴルファーのクラブセッティングをテーマにコラムを書いたところ、それを見たお客様から、セッティングのご相談を数多く頂きました。特に多かったのが、FWとUTの組み合わせです。そこで今回は、ヘッドスピード40m/sのアベレージゴルファーのFWとUTのセッティングについて考えてみたいと思います。

以前、ヘッドスピード40m/sのゴルファーに提案したFW、UTの組み合わせは、FWが5W、7Wの2本、ウッド型UTが25度前後のモデルを1本という組み合わせでした。この組み合わせは、安定感を重視した無難な組み合わせといったところです。

一般的にFWは3W、5Wを組み合わせることが多く見られます。ですが3Wはいくらクラブが進化しているからといっても打ちこなすにはそれなりの技術が必要ですし、ミスしたときのケガが大きくなりやすい番手です。スコアメイクや安定感を考えるとドライバーのすぐ下のクラブは、5Wがおすすめです。

ヘッドスピード40m/sぐらいですと、FW、UTでグリーンを狙うには高さがとても重要になってきます。狙う、つまりグリーンで止める性能を重視するなら、ショートウッドを多く組み、UTもしっかりと高さの出る25度以上のロフト角がある番手を組み込むのがよいでしょう。

クラブセッティングがテーマになると番手別の飛距離やキャリーの間隔が基準になりがちですが、私はそこにこだわりすぎるのも良くないと思っています。普段私は、アイアンを4Iまで組み込んでいて、そこに3W、7W、9Wの組み合わせ、3W、19度ウッド型UT、19度アイアン型UTの組み合わせ、3W、7W、19度アイアン型UTの組み合わせなど、コースや気分によって使い分けています。

実は、4Iと9W、そしてアイアン型UTの3本は、ほとんど飛距離が変わりません。異なるのは弾道です。9Wが最も弾道が高く、アイアン型UT、4Iの順に低くなります。一番高さが出る9Wはキャリーが出てランが少なく、高さの出ない4Iが、少しランが出ます。その中間がアイアン型UTです。基本的に4Iは常にバッグの中にいますので、高さが欲しいとき、ランが出てほしくない時は、9Wかアイアン型UTを使い、方向性を重視したいときは、4Iを使うといった感じで使い分けています。

飛距離のピッチを考えてセッティングをしていた時期もありましたが、これ以上長い距離を狙うには、リスクが高まるので、そのぶん、ある程度自信を持って狙える距離のエリアを、"弾道別のクラブ"を組み合わせることによって、狙う精度を高めようという考え方です。

そのほかのセッティングの考え方として、普段プレーするパー3の距離に合わせてFWやUTを選ぶというのもひとつだと思います。またアイアンが得意ならアイアン型UTを多めに組み込む、ウッドが得意なら9Wや11Wなどを組み込むのもよいでしょう。

FWやUTは、グリーンを狙えるのであればそれに越したことはありませんが、安定して長い距離を打てるクラブであることが先決です。たとえ、ランが多くてグリーンを正確に狙えないクラブであっても、安定して距離が出せるのであれば、そういったクラブで確実にグリーン周りに持っていき、アプローチやパッティングで勝負するといったスタイルも大いにあり!だと思うのです。

クラブのセッティングは、ゴルファーそれぞれのプレースタイルが出る部分です。ぜひ自分なりのセッティングを見つけていただき、ゴルフを楽しんでもらえたらと思います。そこまでこだわりないよ、というゴルファーは、前述の5W、7W、25度ぐらいのウッド型UTがおすすめです!