日本のクラブ市場をリードしてきた「ゼクシオ」。その最新モデルとなる13代目が発表された。今回も「13(サーティーン)」と「X(エックス)」の2本立て。早速、試打のスペシャリスト、堀越良和プロが徹底試打&分析した。

つかまりのいい「ゼクシオ13」と女子プロを意識した「ゼクシオX」

1999年の初代「ゼクシオ」が登場してから24年。2年ごとにニューモデルを発表してきたゼクシオが、13代目となる「ゼクシオ13」と3代目となる「ゼクシオX」を12月9日より発売する。

今回も歴代すべてのゼクシオを試打してきたスペシャリスト、堀越良和プロに分析を依頼。試打した最初の印象はどうだったのか?

「ゼクシオ13は、1球目から球がつかまります。そこで感じたのは『ヘッドの重み』です。ヘッドの重さを感じながらスウィングできるという印象です。今までのゼクシオは軽快な振り心地がひとつの特徴でした。ですが、今回の13は前作のXに近づいた感じで少しハードになっています。ヘッド重量があるということは、女子プロにも合うのではないか、女子プロを意識したクラブになっているのではないか、そう感じました。しっかりしたシャフトを差せば、女子プロでも十分に使えるヘッドに仕上がっています」

菅沼菜々と青木瀬令奈が「新ゼクシオX」で今季2勝目!

10月中旬の富士通レディースから選手の使用が始まったが、翌週のマスターズGCレディースでは菅沼菜々が新しいゼクシオXで2勝目、エリエールレディスでは青木瀬令奈も同じく「エックス」で2勝目を挙げている。

女子プロが投入してすぐに結果を出せるほど、完成度は高いといえる。

発売前から注目を集める「新ゼクシオ」には、どんなテクノロジーが採用されたのか。

その特徴は大きく2つある。

「芯を広げ、芯に集めて飛ばす」という開発コンセプトを実現

ひとつは新技術となる「バイフレックスフェース」だ。トランポリンのような高い反発力を発揮するという。

もうひとつが前作から進化した「ニューアクティブウイング」。空力をコントロールすることでヘッドの挙動を安定させるもので、この2つの技術で「芯を広げ、芯に集めて飛ばす」という開発コンセプトを実現している。

「新ゼクシオ」ドライバーを試打した堀越プロはどう感じたのか?

「最初に気付いたのは2モデルともクラブ長が短くなっています。これは46インチ規制を想定したものでしょう。ヘッド重量が増した13は当然、ボール初速が上がりますが、慣性モーメントも上がります。その結果、曲がらずに飛ぶ、弾道になっています。とくに慣性モーメントの増大を強く感じました。見えないレールの上をヘッドが真っすぐ走っていく、そんな感覚です。これはつかまり過ぎないというメリットでもあり、今までのゼクシオユーザーより若い世代にも合いそうです。3代目Xは振りやすくてバランスがいいです。引っかけるイメージがなく、プロでも構えやすいヘッドです。前作よりボール初速が出ていました」

「ゼクシオ13はヘッドの重さが増して寛容性がアップ!」(堀越プロ)

●【試打分析①】ヘッドの重さでボール初速がアップ

シャフトは40g台でグリップは30g台、さらにヘッド重量が増したことでよりヘッドが利いています。

そのひとつがボール初速アップ。弾き感のある打音は「飛んでいる」感が強いです。

●【試打分析②】ヘッドがブレないからオフセンターヒットに強い

クラウン凸部の効果でヘッドの挙動が安定しています。オフセンターヒットしても曲がり幅、飛距離低下が少ないです。

大慣性モーメントになったことでつかまり過ぎないのもいいです。

●【試打分析③】フックフェースだけど前作より構えやすい

13もゼクシオらしいフックフェースですが、前作よりヘッドの座りがよく、それほど左にかぶった感じがありません。

オートマチックに動いて曲がらない、そんな顔になっています。

「ゼクシオXはボールが上がりやすくなった」(堀越プロ)

●【試打分析①】ボール初速が上がり飛距離が伸びた

弾道計測でボール初速が1m/s以上、上がりました。打感はしっかりめです。

ヘッドスピード42〜43m/sのゴルファーに合いますし、シャフトを替えれば46〜47m/sまでいけそうです。

●【試打分析②】フェードバイアスで上級者に合いそう

重心距離が長く感じます。ボールがつかまり過ぎないので上級者好みのフェードバイアスになっています。

ボールが上がりやすく、フェードやドローの打ち分けもできます。

●【試打分析③】ほぼスクエアなフェースで構えやすい

構えた感じは、ほぼスクエアです。プロでも構えやすいはずです。左へ引っかけるイメージもなく、上級者が思い切って振り抜けるヘッドです。

女子プロにマッチするクラブという印象です。

「新ゼクシオ」アイアンも、「13」と「X」を2ラインナップ

新アイアンを試打をした堀越プロは、

「13はヘッドが大きく、安心感があります。フェースが長いとつかまりは悪くなりますが、つかまり過ぎないのがメリットになることも。というのもアマチュアに多いカット軌道、アーリーリリースはフェースがかぶりやすいですが、外からヘッドが入ってもフェースのかぶりを抑えて真っすぐ飛んでくれます。慣性モーメントも大きく、ミスヒットに強いというのが最大の魅力でしょう。

Xはプロ好みの打感です。ミスに対する許容性がありつつ、操作性もあります。バウンスが利いたソールは抜けがよく、低重心でボールも上がります。ただ13ほど、やさしくはないです」

「ゼクシオ13はミスしても真っすぐ飛んでびっくり!」(堀越プロ)

薄肉高強度のチタンフェースとヒールサイドの中空キャビティを中心とした4ピース構造。

前作から進化したフェースのたわみを生む、溝を設けたリバウンドフレームを搭載し、優れた方向安定性を実現。

●【試打分析①】ミスヒットしても直進安定性が高い

意図的にトウやヒールでインパクトしても曲がり幅が抑えられています。直進安定性が高いので飛距離より方向性を重視したいゴルファーに合います。

曲がり過ぎないのは大きな魅力です。

●【試打分析②】ヘッドが大きく安心感がある

上級者が構えるとフェースが長く、右にしかいかない印象がありますが、アベレージゴルファーには安心感があるはずです。

グースネックが強いのでつかまりやすさもあります。

「ゼクシオXはソールの抜けと操作性が上がっている」(堀越プロ)

薄肉鍛造スチールフェースに高比重のタングステンウエイトをトウ側ソール部に装着し低重心化。

フェース周辺部に配した溝(メインフレーム)により、ボール初速が向上し、飛距離が伸びる高弾道を実現。

●【試打分析①】ストロングロフトなのにボールが上がる

前作よりストロングロフトになっていますが、ボールはラクに上がります。ボール初速も出ていて13より強い高弾道という印象。

13ではヘッドが大きいと感じるならこちらが合います。

●【試打分析②】上から打つタイプでもソールの抜けがいい

13もXも上から打ち込むより、フラットにさらっと打つほうが合います。

ただXはバウンスが利いていて多少上から入っても抜けがいいです。

PHOTO/Yasuo Masuda、Shinji Osawa、Tadashi Anezaki THANKS/クレアゴルフフィールド

※週刊ゴルフダイジェスト2023年11月28日号「『新ゼクシオ』ドライバーアイアン最速試打」より