元サッカー日本代表選手で、ドイツ・ブンデスリーガの1.FCケルンやヴェルダー・ブレーメンでも活躍した奥寺康彦は、ゴルフの腕前も相当なもの。その奥寺のスウィングをUSLPGAティーチング会員の小澤美奈瀬がチェックした。

小澤:ドライバーショットですが、アドレスで気を付けていることってありますか。

奥寺:アッパー軌道で打ちたいので、ティーアップのボール位置は、左足のかかとよりも少し前ですね。体が突っ込むと球が右に飛ぶので、できるだけ体を右サイドに残して打つようにはしています。

小澤:そうするとアッパーめに打てるわけですね。

奥寺:今のところは、それでうまくいってますね。

小澤:あとスウィング的なポイントは何かありますか。

奥寺:自分の体の前を腕が通るように振っています。それくらいかな。あまりいろいろ考えると却ってうまく振れなくなるからね。

小澤:いいと思います。では、スウィングを見せてください。

――奥寺のドライバーショットは、ややフェースのトウ寄りに当たり、ドローがかかって飛距離も出た。このスウィングを小澤が分析・解説をする。

小澤:すごくリズムよく振られているのと、エネルギーロスが少ないスウィングだと思います。キレよくパーンと回っていて、インパクトで合わせに行く動きもないですね。私は夏に全英オープンでPGAツアーの選手たちのスウィングを見てきましたけど、そういった選手たちのテンポとちょっと似ているなって思いました。

奥寺:おぉ〜、それはビックリだな。

小澤:淀みなく振れていますよね。これって凄く大事なことだと思います。例えば、飛ばそうとして、バックスウィングはギュ〜っと力を込めて、ダウンスウィングを速く振る人は多いですけど、これって凄くバランスが悪いですよね。同じテンポで振れている場合でも、ゆっくり上げて、ゆっくり振るというのは当てにいくスウィングになるので、これもよくありません。意外と、速いテンポでスパーんと振れるのは難しいんですよね。

――ではなぜ奥寺がキレよく速いテンポのスウィングができているのか、小澤はこう解説する。

小澤:軸がブレずに、その場でクルンッと回れるんですよね。それはやはりサッカーで鍛えた下半身の強さがあるからできる動きかなと思いますね。ちなみに、足裏の重心位置とか体重配分とかの意識は、何かありますか。

奥寺:いや、そこはあまり意識していないです。ただ、今、小澤さんが言われたことに関連すると、最初に言った体の前で腕をスルーさせることを考えた結果、体重移動がスムーズにできているんだと思うんですけどね。

小澤:その腕をスルーさせるスウィングも、アドレスでバランスよく立てているから左右対称に振れるわけですよね。奥寺さんのアドレスのバランスは、本当にきれいだなと思います。私がレッスンでみるアマチュアの方とかは、フォースプレートの上に乗ってもらって、左右に5:5で立ってみてくださいと言っても、多くの人は左右どちらかに偏った立ち方になる。上下左右に均等に力を加えて立つことができる人って、本当に少ないんですよ。奥寺さんはそれができているから、キレとバランスのよいスウィングができているのかなと思いましたね。

奥寺:なんか褒められすぎですね(笑)。

小澤:いえ本当に、素晴らしいスウィングでした!