ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることをひとつずつ紹介する!今回は隊長が取り入れる練習について。

片手打ちドリルで上質なインパクトを

私がよくやる練習に「片手打ち」があります。ウォーミングアップを兼ねて練習の始めに左右それぞれ15球ずつくらい、ウェッジやショートアイアンで片手打ちをします。距離はだいたい30ヤードほど。左だと50ヤードくらいまで打ちます。目的はおもに「クラブの通り道」の確認。

クラブの重みに任せて丁寧に振ることで、インパクトエリアのヘッド軌道を確認し、スウィングのベースを整えることが出来ます。この片手打ち、じつは私が自分のスウィングを作っていく過程でとても有効だったと思えるドリルのひとつです。

始めは片手で打とうとしても、ヘッドが返りすぎてしまったり、ヘッドの重さに負けてフェースが戻り切らず、開いて当たってしまったり、まったく当たる気がしませんでした。でもいろいろと工夫しながら続けるうちに「ああ、これはスウィングの問題点を浮き彫りにしてくれているのだ。」と気づきました。今思えば、片手で打てないということは、両手で打った時もそうしたミスが出やすい不安定なスウィングだったということだと思います。なんとかコツを掴んで少しずつ打てるようになりました。

始めはなんとなくアプローチショットの感覚がよくなりましたが、さらに続けているうちに「これはアプローチだけでなくフルスウィングにも共通するイメージだ」と気付きました。ひとことで言うとフェースにボールが乗って運んでいくような感覚。

手先でボールを弾くのではなく、手のひらで捉えたボールを体全体で押し込んでいくようなイメージです。このイメージが出来てから、各番手の飛距離が揃うようになり、弾道の高さも安定するようになりました。恐らく、ボールとフェースのコンタクトが一定になり、「上質なインパクト」に近づけたのではと思っています。

ここでいう「上質なインパクト」とは、フェースとボールがコンタクトしている時間が長く、ヘッドの入射角、インパクトロフトが安定しているということ。「上質なインパクト」に不可欠なのは、「手先の動きを排除し、大きな筋肉でクラブをコントロールする」という意識だと思っています。

それでは私なりに考えてきた片手打ちのポイントを紹介していきたいと思います。片手打ちの際、左右両方に共通するのは、アーリーコックです。手首をアドレス時よりも下側に押し込むようにしてコックしていきます。ここで手首をしっかりロック出来たら、後は股関節と肩を左右に動かしてスウィングするだけ。

小さな振り幅でも股関節と肩をしっかり動かし、ボディ優位のスウィングを作ります。インパクト後も手首をリリースせず、手のひらとフェースが一体で動くイメージです。また、トップとフィニッシュを左右対称な位置でしっかり止めることが大切です。フィニッシュでヘッドが止められないのは、手先の動きが勝ってしまっていると言えます。

片手の場合、クラブを持たないほうの手の位置に工夫が必要です。姿勢が安定しない場合は太ももの付け根に手を置くようにするといいでしょう。腕の動きが安定しない場合は、クラブを持っていない方の手で、持っている手の上腕部を掴んだ状態で振ると、クラブと体の一体感が出しやすくなります。

始めはウェッジなどを短く持ち、クラブの重みに手元が負けにくい状態を作るとうまくいきやすいでしょう。もしあれば普段より軽くて短いクラブを使うのも有効です。また、鏡の前で動きを確認しながらシャドースウィングというのもおすすめです。

片手打ちの際、意識して頂きたいのが、ボールの高さを揃えることです。インパクト時のロフト角が揃ってくればボールの打ち出しの高さが安定してきますし、飛ぶ距離も揃ってきます。

どうしても手の動きを抑えられない場合は、腕の付け根や胸をフェースと一緒に動かすイメージを持つとよいでしょう。少し慣れて来たら振り幅を大きくしてみましょう。体をしっかり使えていれば、片手でも構えた位置にクラブヘッドが降りてきてくれます。

力任せ、腕まかせになりがちなインパクトエリアのヘッド軌道を「上質なインパクト」に変容させる「片手ドリル」。ぜひ一度試してみて下さい。