注目ルーキー・蟬川泰果。VISA太平洋マスターズの練習日にクラブ撮影させてもらっていた最中、アイアンのシャフトを見ると、スチールシャフトに本来あるはずのステップがまったくない。ナショナルチームのチームメイトだった岡田晃平くんがステップレスシャフトを使っているのを見て、打たしてもらったところ、「めちゃいいね」となり、同じシャフトをお願いしたという。N.S.プロモーダス³のプロトタイプで、「しっかりめ」(日本シャフト関係者)とのこと。プロゴルファーとして初優勝を目指す蟬川のクラブセッティング。

注目の14本は、3番ウッドのステルス以外はすべてピン。ジュニア時代からクラブをサポートしているピンゴルフの担当者に聞いた。

以前のドライバーは、G425のLSTでした。しばらくは満足している様子でしたが、日本オープンの2週間ほど前、「たまに右に滑るというか、スピンが少ない感じの球が出るのが気になるんです」と連絡があって、「それなら新しいG430を試してみようか」となりました。430シリーズは、性能的に少しスピンが入るので、「もしかしたら右へのミスがなくなるかもね…」とG430LSTをメインにテストしたところ、実際に200回転ぐらいスピン量が増えて、右へのミスも消えました。打音に関しては、425よりも静かに、こもった音になったのが好印象らしく、「G400と似ていますね。気に入りました」とは本人感想です。(ピンクラブ担当者)

1度立てたロフト8度G430LSTドライバー

「見ている側も気持ちよくなるフェードなんです」(同担当者)というドライバーショットの平均飛距離は306ヤード。G430のヘッドはロフト9度だが、ネック調整でロフト8度、ライ角もフラットにして使用する。シャフトはテンセイ1Kオレンジの60TX。

アイアンはスピン量が大事。ブループリントマッスルバック

アイアンは飛距離のコントロールを一番重視して、マッスルバックのブループリントです。かつては、飛び系アイアンを使ってスピン量を抑えて飛ばしていたことがありましたが、試合で飛びすぎてしまったミスが何回かあって、「やっぱりスピンが大事です」と、スピン量を求めるように変わりました。だんだん力がついて振れるようになってきた時期でしたので、いいタイミングでブループリントへスイッチした感じです。(同担当者)

シャフトは、記事冒頭で登場したステップレスのモーダス³のプロトタイプ。振りやすさと弾道再現性に優れた、しっかりめモデル。番手が前後するが、3Wは、飛ぶフェアウェイウッドとしてツアーでも人気のステルスフェアウェイを入れる。シャフトはドライバーと同じテンセイ1Kオレンジ。3Iはブループリントよりひと回り大きくてやさしいi525で、ハイブリッド用のシャフトを挿している。

ウェッジはグライド4.0の50・56・60度。アプローチは繊細な感覚を持っていて、バウンスの当たり方ひとつでも、「少し違うんです」と要望が結構あります。グライド4.0を気に入って使っていますが、60度だけはソールのヒール部分を削り落としてあります。(同担当者)

●パターはPLD CUSTOM アンサー

パターはPLDアンサー。蟬川くんは、基本的にアンサー型が好みですね。以前は、市販のアンサー2でしたが、『打感が少し硬いです』との言葉を受け、それを解消するべく、細かなカスタムを経てPLDアンサーになりました。ヘッドはステンレススチールの削り出し、トウとヒールにタングステンを入れています。(同担当者)

現在のボールはプロV1x。「自分が思ったとおりの弾道で飛んでくれて、スピンが入る。そう考えると、プロV1xが最もいいと思っています」。ちなみにVISA太平洋マスターズからニュープロV1xにスイッチした。

せみかわ・たいが/2001年1月生まれ。兵庫県出身。東北福祉大4年。今年、アマチュアで出場したパナソニックオープンと日本オープンでのツアー2勝は史上初。マイナビABCでプロデビュー

週刊ゴルフダイジェスト11月29日号より。(撮影/大澤進二、姉﨑正)