グラファイトデザイン「ツアーAD VF」とUSTマミヤ「リンク ブルーEX」の最新2モデルをクラブフィッター吉川仁が試打。手元系シャフトの2モデルの違いとマッチするゴルファーを教えてもらった。

似て非なる手元系シャフト2モデル試打

「4プラスフィッティングラボゴルフサロン」を主宰するクラブフィッターでティーチングプロの資格を持つ吉川仁は、3Dモーションキャプチャーのギアーズとトラックマンを使ってプレーヤーにマッチしたシャフトを選んでくれる凄腕のクラブフィッター。

この秋に発売されたグラファイトデザイン「ツアーAD VF」(元調子)とUSTマミヤ「リンク ブルーEX」(中本調子)の元調子系の2モデルを試打し比較してもらった。

文中のEI剛性コードとは手元から先端にかけての5点を計測し曲げ剛性の分布を数値化したもの。簡単に言うと数値が高くなれば硬く低くなれば軟らかいことを表している。材質や外径など様々な要素を組合わせながら、手元から先端への剛性を変化させた特徴を表すことができるコードになっている。

グラファイトデザイン「ツアーAD VF」はしなりはあるが左に引っかけない

グラファイトデザイン「ツアーAD VF」のスペックは、シャフト単体重量56g、トルク4.3、中元調子でEI剛性コード 44333。手元にトレカM40X、中間から先端にトレカT1100Gを使用しています。

重量、トルクは平均、EI剛性も中元調子のコードになっていますが、材料に高弾性を入れることでしなるのに振り遅れない、当たり負けしないシャフトになっています。

今までの中元調子だと振り遅れることで左へ行きずらかったものが、中間から先端をしっかりとさせたことでフェースがかぶって入ることを防ぎ、左へのミスを防ぐシャフトになっています。しっかりしているが、しなりはあるので振りやすいと感じる人が多いと思います。

トラックマンデータからボールの最高到達点、落下角度共に最適な数値で風にも強いボールが打てています。

推奨プレーヤー
(1)中弾道であまりスピン量を多くしたくないプレーヤー
(2)左へのミスは嫌だが、程よくボールをつかまえたいプレーヤー
(3)フジクラ「ベンタス ブルー」、三菱ケミカル「TENSEIオレンジ」、「ディアマナ WS」では硬く感じ、USTマミヤ「アッタス ダース」では軟らかく感じてしまうプレーヤー
(4)グラファイトデザイン「TOUR AD UB」では硬く感じてつかまらないプレーヤー

USTマミヤ「リンクEXブルー」はスクェアなインパクトがしやすい

USTマミヤ「リンク ブルーEX」5Sのスペックはシャフト単体58g、トルク3.4、中元調子、EI剛性コード44444。全長にトレカT1100G Qプライコアテクノロジーと先端にトレカM40Xを使用し重量やや重め、トルク少なめで、EI剛性はすべての計測域で4と平均よりも高い剛性で先端から手元まで同じ変化量でした。

このことから中元調子となっていますが、中元も割としっかりしています。また新しいテクノロジーも入れる事で、シャフトの潰れを防ぎ、更に全長に高弾性シートを使う事で振り遅れ感を防いでます。また先端にM40Xを使用したことで当たり負けしない強度も持っています。

シャフトのトルクを少なくすることで動き過ぎを防いでいることからも高慣性モーメントヘッドにも対応しています。トラックマンのデータを見ると、フェース向きとクラブ軌道も目標に対して角度差が少なく、フェーストゥパスもかなり少ないので、スクェアなインパクトをしやすいことが見て取れます。そのことによってスイートエリアでボールと正面衝突を起こしやすくボール初速が出ています。シャフトはしっかり感があり、動きが少ないのが特徴です。

推奨プレーヤー
(1)ミート率、ボール初速を上げたいプレーヤー
(2)しっかりとしたスウィングで打ちたいプレーヤー
(3)シャフトにあまり余計なことをしてほしくないプレーヤー
(4)フジクラ「ベンタス」、三菱ケミカル「TENSEI」のシリーズを使っているプレーヤー

両者ともに東レの高弾性シートトレカM40XとT1100Gを使用しシャフト剛性を高め、フィーリングを維持しつつ、しっかり感を出しています。フジクラのトルクコントロールとは違った現代のスウィングやヘッドに合わせたシャフトだと感じました。