2018年に始まったABEMAツアーが、契約満了によって昨年終了を迎えました。7年間、実況やレポーター、スタートコールなど様々な場面でツアーに携わってきた私、萩原の視点でABEMAツアーを振り返ってみようと思います。今回は7年間の総括!
萩原菜乃花(はぎわら なのか)
名門日本大学ゴルフ部に所属して腕を磨き、ベストスコアは75。学生時代から週刊ゴルフダイジェストなどに登場。大学卒業後はライムライト所属のフリーアナウンサーとして活動中。
若手発掘、男子ゴルフのレベル底上げに貢献したABEMAツアー
ABEMAツアーでは「アベマチャレンジャー」という枠があり、毎週プロ3人、アマチュア2人に参加のチャンスが与えられていました。そのお陰で、ABEMA以前のチャレンジツアーでは2人しかアマチュア優勝がなかったのに対してABEMAになってからは2019年の杉原大河選手を皮切りに7人のアマチュア優勝が出ました。新人発掘の意味合いがありましたが、男子ゴルフ界のレベルの底上げにかなり貢献していたと思います。
ABEMAで放送するようになってから、今まで無名だった選手を視聴者のみなさんに知ってもらえて応援してくれる人が増えたのも嬉しい影響でした。ベストリアクショングランプリ(1日に1人、ベストリアクションを取った選手を視聴者投票で決めるイベント)でよく目立っていた中西直人選手にはスポンサーが多くついたと聞いていますし、取材が入ったことでインタビュー慣れ、テレビ慣れをしてからレギュラーツアーに行けるということで、「物怖じせずに優勝争いに参加できた、有難う」と言ってくれる選手もいたりと、ABEMAのお陰でいい影響を受けた選手は多かったんじゃないでしょうか。
また、ABEMAになる前は2日間競技がほとんどで、賞金額も少なかったので、3日間競技になって賞金額がアップしたのはかなり大きな変化だったと思います。個人的な思い出としては、初年度は全試合現地まで行って実況したのは思い出深いです。男性が多い会場に女性1人で入って行きましたが、かなり温かく受け入れてくれたのも嬉しかったですね。
●一番鳥肌が立ったのは2022年「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジ in ふくしま」
7年間、いろいろなドラマのある試合がありましたが、一番記憶に色濃く残っているのは2022年の「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジ in ふくしま」。山下美夢有選手の弟、山下勝将選手がアマチュアで完全優勝した試合です(当時19歳)。
前の組にいたH・リー選手が18番でイーグルを獲って1位の山下選手に並び、山下選手も18番でイーグルを獲らないと勝てないという場面。ティーショットをフェアウェイ左のバンカーに入れてしまうんですが、そこから3番ウッドでピン横1mの位置につけ、イーグルにイーグルで返して優勝したんです。メンタルも技術も、何を取ってもすごいショットで、7年間見ていてあれが一番すごかった! と盛り上がる印象的な試合です。
優勝した山下選手ももちろんすごいのですが、イーグルを獲らないといけなかった場面でしっかり獲ったH・リー選手もすごかった。絶対にプレーオフになると想像して後継組のホールアウトを待っていたと思うので、あの試合を見ていた全員が意表を突かれたんじゃないかと思います。
●一番惜しかったのは2022年最終戦「ディライトワークス JGTO ファイナル」
鳥肌が立ったのは山下勝将選手の優勝でしたが、いちばん惜しかったな……というのは小木曽喬選手が賞金王を逃した2022年の最終戦。
それまでずっと小木曽選手が賞金ランキング1位で、最終戦で大堀裕次郎選手が優勝しない限りは賞金王が確定していたんです。そんな場面で大堀選手が18アンダーで優勝、小木曽選手が大泣きしていた姿が忘れられません。
その後、レギュラーツアーで勝てたので良かったですが、本当に印象的でした。最後の最後までどうなるか分からないのがゴルフの面白さだなと思った試合でもありました。
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次回は、202年度チャレンジツアーの展望についてアップ予定!
2025年1月6日17時53分、一部加筆修正しました。
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