高く強い弾道で右に打ち出されてターゲットに戻ってくるドローボール。アマチュアゴルファーの憧れる弾道を打つにはどんな動きが必要なのだろうか。プロゴルファーでフィッター、トラックマンマスターの資格をもつ、三刀流プロ・小島慶太に聞いてみよう。

ドローボールを打とうとしてインサイドアウトに振ればいいのはわかっているのだが、思うように曲がりの幅をコントロールできないというアマチュアゴルファーも多いはず。そこでプロゴルファーでTPIレベル3、タイトリストフィッティングスペシャリスト、トラックマンマスターという3つの肩書きをもつ“三刀流プロ”・小島慶太にトラックマンを使って試打し、データを解読。アイアンで打つドローボールのメカニズムと打ち方のポイントを教えてもらった。

「打ち出しが右に飛び出して左に曲がってターゲットに戻ってくるドローボール。データを見てみると、アイアンの場合、打ち出し角はインパクト時のフェースの向きに75%影響されるので1.48度のフェースアングルで右へ打ち出し、振っていく方向はクラブパス4.8度のインサイドアウト軌道によりターゲットへ戻る弾道となります」(画像Aのトラックマンによる試打データ 小島慶太プロ、以下同)

トラックマンの数値を見ると小島の解説通り、フェース向きは1.4度右向き、クラブ軌道は4.8度に右に向き、その差3.4度(フェーストゥパス)が確認できる。この3.4度の差がボールのスピン軸を左に傾ける役割をするため、右へ打ち出されたボールがターゲットへと戻ってくる弾道となっている。

ボールが地面にあるアイアンの場合、入射角がマイナスで入るダウンブローで当たることが必要な条件になるが、スウィング軌道というものはクラブヘッドの最下点よりも右側ではダウンブローでインサイドアウトになる。そのためスウィングダイレクション(スウィングの面)は右向き3度程度で大げさにインサイドアウト軌道を作る必要はないというわけだ。

アイアンでドローボール打つ際のポイントを教えてもらった。

「アイアンでドローボールを打とうとしてインサイドアウト軌道を意識して振ると、体の回転が止まり手元が前に出てシャンクする原因にもなります。上半身の力みを抜いて下半身の回転でリードすることでクラブは自然とインサイドから入るようになります」(画像B)

腕を胸の前でクロスさせグリップ部を持って素振りする、手打ちにならずに体の回転が体感できる「メリーゴーランドドリル」を教えてもらった(画像C)。

「画像Cのようにインパクトでスクェアになるように合わせてクラブを持ちます。前傾角を保ったままヘッドをインパクトの位置まで体を回すことでクラブは自然とインサイドから入ることと、体を回していく感覚が体感できるはずです」

ドローの幅をコントロールするためには、手先でインサイドアウト軌道を作るのではなく、体の回転で作ることがポイントになりそうだ。さっそく試してみてはいかがでしょうか。

取材協力/Keith Golf