ゴルフ大好きタレントのユージが宮田志乃プロに弟子入りし、「安定して80台を出す」ためのマネジメントの修得を目指す。今回は、ドッグレッグホールでのティーショットにおけるリスク回避のマネジメントをレクチャーしてもらった。

――ユージが挑戦する千葉バーディクラブの3番ホールは433ヤードのパー4で、レイアウト的な特徴としては、距離が長い右ドッグレッグのホール。ドッグレッグは一つ間違えれば大叩きの危険性を孕んでいるだけに「ボギーで上がって80台を目指す」には、ティショットのマネジメントが最重要になってくると宮田プロは言う。

宮田:ユージさん、この右ドッグレッグホールのティショットを打つ前にどんなことを考えますか?

ユージ:ティーイングエリアから、ちょうどドッグレッグする近辺のフェアウェイ左サイドに2つバンカーがあるのが見えますね。そしてその先には池があって300ヤード以上飛ぶ人はこの池も心配です。だからティショットは左サイドは要注意。そう考えると、僕はティショットでミスをするとスライスになるので、右ドッグレッグのこのホールはミスしてスライスしてもコースなりに飛んで行くと思うので、思い切り振っていこうと思います。

宮田:それがダメなんです。

ユージ:え、ダメ!?

宮田:はい。スライサーの人は右ドッグレッグのホールでは、今ユージさんが言ったように“コースなり”にスライスさせる感じでティショットを打ちますよね。でもティショットがドッグレッグの曲がり角まで辿り着かないときは林の中に入るか、もしくは林が邪魔になり2打目がグリーン方向を狙えなくなります。そうなると3オンが難しくなり、「ボギーで上がれなくなる」わけです。

ユージ:そうか、ドッグレッグの場合ショートカットできずにトラブルになることが多いわけだ。

宮田:もちろん、ショートカットできる距離なら狙ってもいいんです。でも長いドッグレッグホールのときのティーショットの場合は自分の飛距離との兼ね合いで狙うか狙わないかの見極めをすることが、ボギーで上がるために大事なポイントになってきます。

――ティーショットでショートカットを狙うか狙わないか。この選択をするときのキーポイントが「グリーンから逆算」するマネジメントだと宮田プロは言う。

宮田:マネジメントというのはティーイングエリアからばかりでなく、戦略的にグリーンから逆算をしていくことも大事なんですよ。

ユージ:逆算? どういうことですか。

宮田:先ほどのユージさんは、ティーイングエリアから見た景観だけで判断して、左のバンカーは避けたいからスライスでコースなりに打とうというルートを導きましたよね。

ユージ:ええ。

宮田:でも最低ボギーであがるマネジメントでは、ミドルホールのティショットを打つときには次の2打目、つまりパーオンを狙うショットをどこから打つのがベストかを考えて欲しいんです。そういう目でこのホールを見ていくと、ティーイングエリアからドッグレッグの曲がり角辺りまでの距離が250〜300ヤードで、曲がり角からグリーンまでは150〜180ヤードです。

ユージ:ティーショットで左サイドを狙うと180ヤードが残り、ドッグレッグの曲がり角ギリギリを狙うと150ヤード残るわけですね。そうなると右サイドギリギリを狙ってスライスのほうがいいような気がしますが。

宮田:いや、この場合は2打目を打ちやすくするには、ティーショットはフェアウェイ左サイドがベストです。確かに150ヤードで2打目を打つほうがパーオンの確率は上がりますが、でもティショットでミスをして右の林に入ったりして2打目でグリーンが狙えなくなるリスクを考えると、そこは避けるべきです。

ユージ:でも左のバンカーに入ったらどうしますか?

宮田:ティーイングエリアから見てもバンカーの土手はそんなに高くないので、2オンできなくてもグリーン周りまで行けば3オンして2パットでボギーで上がれますよね。そうやって考えると、左のバンカーに入っても良いと思って振っていき、もしそれでスライスしても、左サイドなら落とし所は広く使えるので2打目が楽に打てるじゃないですか。

ユージ:なるほど。ティーショットは左にバンカーに入ったらどうしようとか、飛んで奥の池に入ったらどうしようと、左サイドを避けることばかりを考えていたけれど、意識がガラッと変わりましたね。

宮田:このホールで行ってはいけないのは右サイドなので、ティーショットで左のバンカーに入ってもいいやくらいの気持ちで打っていきます。ティーショットの狙い目はそのバンカーの右奥に見える鉄塔を狙って振っていけば、もしスライスしても右に曲がってもセーフ。落とし所は広く使えると思います。

ユージ:ティーアップはどの辺りにすれば良いですかね。

宮田:基本的には、左側に嫌なものがあるときは左に立てばその左サイドの景色が消せます。逆に右が嫌なときは右側を消せるので右側にティーアップします。

ユージ:右の林を消したいけど、でも僕は左に立ったときのほうが視界が広くなるので安心するんですよね。

宮田:そういうときは安心感があるほうが良いです。大事なのは平らな所を探して、安心できるところにティーアップすること。これが基本ですね。

――宮田の教え通り、ティーイングエリアのセンターよりもやや左寄りにティアップして打ったユージ。打球は300ヤード近く飛び、ドッグレッグの曲がり角の奥側にとまるベストショット! グリーン面が見えないドッグレッグホールでは、とくに次の2打目のことを考えてティショットを打つことをを心掛けてみよう。

撮影協力/千葉バーディクラブ
写真撮影/野村知也