ハンディキャップが5より少ない、いわゆる「5下」。これに“ゴルフに行けて週1”というなかでも到達している会社員ゴルファーたちがいる。彼らが日々実践している練習法を、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

「5下」アマがやっている練習法とは?

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフではハンディキャップ9以下の人を「シングル」と呼びますが、その「シングル」の中でも特別とされるのがハンディキャップ5以下の「5下」と呼ばれるゴルファーです。

「5下」のゴルファーって、ほぼ毎日練習して、ラウンドもバンバン行ってるんでしょ? と思うじゃないですか。実はそうでもなくて、会社員「5下」ゴルファーだと、週に1回くらいしか練習に行けないって人もいるそうなんです。ではいったいどんな練習をしてハンディをキープしているのでしょうか?

週刊ゴルフダイジェスト5/9・16合併号に「”5下”ハンディ休日ドリル集」という記事が載っていました。そこでは4人の会社員「5下」アマが休日にやっている「MY練習」を紹介してくれているので試してみることにしました!

ドライバーでアッパーになり過ぎない「超低いティーアップ」ドリル

そもそも、時間があまり無いのに「5下」ハンディをキープできているということは、練習に行っても無駄打ちをせず、弱点に直接効くドリルをやっているということなんですよ。なので、その効率のいいドリルをぜひ僕も真似したいと思うわけです。

まず最初のドリルは超低いティーでのドライバーショット。これは球を捕まえようとするあまり、アッパー軌道になりすぎてプッシュやチーピンになってしまっていたのを直すためにやっているドリルだそうです。僕もドライバーは少しアッパー軌道を意識していて、少しプッシュ気味のボールが出ることがあるので、これは興味ありです。

さっそくやってみました。ティーアップは指幅1本分ということですから、これはかなり低い。最初はハーフショットで、慣れたらフルショットでということです。これね、難しいっす。少しでも下から入ろうもんなら、めちゃダフります。地面スレスレでボールを払うように打つのがコツらしいですが、ダフリとトップの繰り返し。最初は指幅よりも高めでやって、少しずつ低くするのもいいかもしれません。

コツとしては、切り返し以降、右手のひらがずっとボールを見続けるようなイメージで振るのがいいようです。なるほど、少しフェースローテーションを抑えるといいんですね。

少し打っていると、だんだん上手く打てるようになってきましたが、まだまだフェースの下のほうに当たるような薄い当たりが出ます。アッパーに振ろうとしてしまっているんですね。右手のひらがボールを見続ける意識をすると、少し上手く当たりやすくなる気がします。

これができるようになると、もちろんヘッドが下から入らず、プッシュやチーピンは出にくくなりますが、それだけではなく、狭いホールでのティショットにも応用できるんです。上手く打てれば低弾道でロースピンの球が打てるので、曲がり幅は少なく、ランが出て飛距離もあまり落ちないということです。これはぜひ自分の練習にも取り入れていきたいですね。

体と腕を連動させる「ボールを腕に挟む」ドリル

次のドリルは柔らかボールを腕に挟むドリルです。これはたまに雑誌なんかでも見かけるドリルですが、これをやっている「5下」シングルさんは、切り返し以降に右わきが空いてしまって、インパクトでは逆にクラブが寝てしまう癖があったそうです。このドリルをやることで、腕と体が連動して動くようになり、コンパクトなスウィングになると同時に再現性も高くなるということです。

やり方は、柔らかいボールを前腕部分で挟み、ハーフショットでボールを打ちます。クラブは6番〜PWあたりがいいようです。切り返しのタイミングが早くなってしまいがちな人は、トップで3秒くらい止まるくらいのイメージだと、腕と体のタイミングが合って同調しやすくなるようです。

やってみましたが、これは本当に手の意識をなるべく消して、体と腕を同調させるイメージで振らないといい球が出ませんね。トップでも3秒はおおげさですが、少し待つくらいのほうが上手くインパクトできました。何球かボールを挟んでハーフショットをしたあとは、ボールを外してフルショットをしてみると、体と腕が同調したスウィングができているかの確認ができます。ボールを外してもボールがあるような意識で振れば、かなり同調したスウィングができるので、これは効果がありそうです。

このドリル、実はアプローチにも効果があるようで、体と腕が同調することでヘッドの軌道がシャローになり、リーディングエッジが刺さりにくくなります。ボールを挟んでアプローチショットもやってみましたが、これは本当にかなり効果がありそうです。バウンスが滑ってくれる感じもあるので、本当にミスが少なくなりそう。これはぜひやってみてほしいです。

ダフらずボールにコンタクトするクセをつける「土の打席」での練習

3つめのドリルは「土の打席でショットする」です。これをやられている方は、リストコックが早くほどけてしまいダフることが多かったらしいんです。そのクセを直すために、土の打席のある練習場で地面に線を引き、そこに置いたボールを打つ練習をしているそうなんです。

そのときに地面の線よりも先が削れるようなショットができれば、ダフることがなくしっかりとボールにコンタクトできたということになるんですね。ボールと地面の間にきっちり刃を入れなきゃという意識ではなく、ボールの赤道の下に当たればいいくらいのアバウトさで打つのがいいそうです。

でもね、土の練習場なんてなかなかないので、このドリルは無理かな〜と思ったのですが、いい方法を思いつきました。それがガムテープ。練習場のマットの上にガムテープを貼り、その先にボールを置いて打つんです。もし少しでもダフったらガムテープが剥がれたり破れたりするのですぐにわかります。ガムテープに当たることなく、ボールだけをカツっと打てればナイスショットということですね。

実際に打ってみましたが、最初はちょっとガムテープに当たったりしましたが、慣れてくるとクリーンヒットできるようになってきました。ハーフトップを打つくらいの感じだとけっこう上手く打てましたね。ダフリやすくいうちに悩んでいる人には最適のドリルだと思います。

「5下」アマチュアがやっているドリルを3つほどやってみましたが、さすがにシンプルながらも効果があるものばっかですね。しかも弱点を克服するという明確な目的があるものなので、効果がありそうです。これをやれば「5下」になれるってもんではないですが、確実に効くドリルだと思うので、みなさんもぜひ試してみてください。

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