「トラスト・ゴルフ・スコットランド女子オープン」の最終日に10バーディ、ノーボギーの圧巻の62を叩き出し大逆転で米女子ツアー初優勝を飾った古江彩佳。プロゴルファー・中村修がそのスウィングを解説した。

3月に行われた「JTBCクラシック」とメジャー大会「シェブロン選手権」と2試合の現地取材で見た米女子ツアーでの古江彩佳選手は、昨年までの国内ツアー以上にブレない古江彩佳らしいゴルフを貫く姿でした。飛距離を求めず、難しいピン位置でもビビらずに大胆にフェアフェイからスピンの効いた弾道でピンをドローで攻める。もちろんルーキーイヤーで初めてのコース、芝質ばかりのため苦しんだことも一度や二度ではなかったはずです。それでも今回のプレーを見ると自分のプレースタイルを貫いて来たことが初優勝につながったのは間違いありません。

それにしても最終日の10バーディ、ノーボギーは圧巻のプレーでした。古江選手の果敢にピンを攻め、バーディパットを決めるというすべてがかみ合ったプレーは、さまざまなコースでの経験を糧にした賜物でした。では、3月のシェブロン選手権での連続写真でスウィングを見てみましょう。

立ち姿に安定感が見られるアドレスで構え、左手の甲が正面から見えるストロンググリップで握ります。スウィングの始動とおへその動きが同調していて丁寧で再現性の高さを感じさせます。クラブが地面と平行になる位置で右の股関節に荷重されていることが見て取れます(画像A)。

オーバースウィングにならないように気をつけているという切り返しでは、画像Bのベルトに注目すると、左の画像がトップで真ん中はすでに下半身が切り返しに入った状態です。そのまま腹筋を使って切り返してダウンに入っているのが右の画像になります。トップから体の部位の動く順序がよく見て取れますね。このトップでの間の取り方が古江選手のリズムやテンポを作り再現性と安定感を生んでいます。

画像Cでは左サイドが流れずにでしっかりと受け止め、両手で引き戸を開け放つ動作のように頭が後方に残っています。そうすることでクラブヘッドが前方に振り出され大きなフォローへとつながっていきます。ずっと予選通過は果たしていましたが、7月に一時帰国した際にコーチである父の芳浩氏のチェックを受け「「ニッポンハムレディスクラシック」に出場しヒントをつかみ渡欧していました。

もう一つ「ニッポンハムレディスクラシック」で手に入れたものがありました。それは契約するブリヂストンの新しいドライバーでした。「B3 SDドライバー」はカーボンの比率を高くして余剰重量を効果的に配置したというニューモデル。先日試打してみると曲がりの幅が狭く直進性が高くやさしく飛ばせるモデルでした。今大会でもそのドライバーを使用しての優勝となりメーカー側も喜んでいることでしょう。

フィニッシュがいつも決まっているのも古江選手の特徴ですね。力みがなくバランスよく振れている証拠はフィニッシュにも現れています。

今週は「AIG全英女子オープン」とメジャー大会が続きます。古江選手だけでなく多くの日本勢がどんなプレーを見せてくれるのか楽しみです。