オデッセイ、スコッティ・キャメロン、テーラーメイド、ピンという、パターの人気4メーカー(ブランド)それぞれに、今年の途中までで数量が一番売れているモデルをリサーチ。いま人気のパターはどれだ?

今シーズンの前半戦で、日本の男女ツアーを合わせると8割近い勝率をマークするオデッセイのパター。その中で今年、一番売れているモデルは「トライホット 5K ダブルワイド」で、2番目に売れているモデルは「トライホット 5K トリプルワイド」だ(編集部調べ)。オデッセイというと「2ボール」や「ツノ型」といった大型ネオマレットも厚く支持されているが、直近では上記2モデルの“厚めブレード”のタイプがアツい。

ツアー屈指のパット巧者こと西村優菜は、今シーズンの開幕戦から「ダブルワイド」を使って好スタートを切り(3位)、前半戦はほぼほぼこのパターを使った。そして今は、菊地絵理香やテレサ・ルーなどが手にする。

「『トライホット 5K』シリーズは、プロの使用者が多いパターです。見た目はブレード型でもマレット並みの大きな慣性モーメントがあり、スマートに見えるけどスイートエリアが広くてやさしい。それによって多くのプロが試合で使い、それを見たお客さまが買っていただく、ということだと思います。とくに女子プロのほうが、シリーズ中でもやさしく打てる“厚めブレード”のタイプを選ぶ傾向があるかもしれません」(キャロウェイゴルフ・原哲史氏)

2021-2022シーズンのPGAツアーで、ブランド別の最多勝利(21勝)を挙げたパターがスコッティ・キャメロン。このブランドで今年、一番売れているモデルは「スペシャルセレクト ニューポート2」で、2番目に売れているモデルは四角いミッドマレット型の「スペシャルセレクト スクエアバック2」だ(GFKデータ/2022年1〜6月)。

「ニューポート2」はモデルは少々違えど松山英樹のエースパターであり、スコッティ・シェフラーなど世界のトッププロが愛用する(ダレル・サーベイ社調べ)。

「『ニューポート2』はスコッティ・キャメロンの代表モデルです。ヘッドシェイプがスクェアに構えやすいこと、そして、ヘッド全体でアライメントが取りやすいという特徴のモデル。多くのトッププレーヤーが信頼しているこの特徴が、多くのアマチュアゴルファーにも同じように愛用いただいている理由だと思います」(アクシネットジャパンインク・篠﨑嘉音氏)

三角ネックの“トラス人気”が止まらないテーラーメイドの売れ行きナンバー1パターは「TPコレクションハイドロブラスト JUNO TB1」。ヒール側にトラスネックがついているブレード型だ。

昨シーズンのマネークイーン・稲見萌寧が「トラス」シリーズを使ってパットを決めまくったこともあり、日本の女子ツアーで一躍ブームに。「トラス」シリーズのパターを求めるゴルファーが膨れ上がった。

「女子ツアーで多くの選手に使用されて優勝していることと、ミスヒットに強く安定性のあるトラス形状が、多くのゴルファーに受け入れられたと思います」(テーラーメイドゴルフ・金村宰弘氏)

「トラス」というと女子ツアーのイメージがかなり強いが、世界アマランク1位からプロに転向した中島啓太が、今年の「マスターズ」で「TPコレクションハイドロブラスト JUNO TB1」をバッグインしている。

続いて2番目に売れているパターは、トラスセンターのマレット型「スパイダーGT TM2」だ。

“ピン型”“アンサー型”の元祖ことピンは、やはりそのカタチが支持されているようだ。一番売れているモデルは「PING 2021 パターANSER 2」。ピンゴルフジャパン・吉原清貴さんは、このモデルが選ばれるポイントを話す。

「心地よい打感のソフトなインサートとしっかりとした打音が得られるハードなインサートの二重構造で、ソフトな打感は繊細なタッチ、しっかりとした打音はロングパットで距離感が合いやすい、というパターです。しかもミスヒットに強く、安定した転がりが可能に。ツアーでも多くの使用実績があり、これまで多くの勝利に貢献してきたことで、幅広いゴルファーから支持されているモデルです」。ちなみに2番目に売れているモデルは、アンサー形状で後方が伸びた四角いヘッドの「PING 2021 パター KUSHIN 4」だ。ピンから発表されたばかりのニューシリーズ「PING 2023 パター」(10モデル)にも注目が集まる。

かつて、クラブデザイナーの竹林隆光氏は「売れるパターとはどういうパターですか?」という問いかけに、こう答えた。

「その時その時代で、一番強いプロが使うパターが人気になる。その原理は変わりません」

これはいまも変わらぬ原理のようだ。