前回、アイアンをスチールシャフトからカーボンシャフトへ変更したい人への注意点をゴルフステージ成城のクラブナビゲーター・吉田朋広氏に教わったが、今回はさらに踏み込んで実際のシャフトを例にして検証した!

今回は三菱ケミカル「OT アイアン」シリーズの「OT ツアー アイアン」と「 OT アイアン」の2モデルを例に取って解説します。このシャフトは現在アイアンでスチールシャフトを使っている人をターゲットにして開発されたモデルです。

切り返しのタイミングが取りやすい「OT ツアー アイアン」

重量級のスチールシャフトを使うゴルファー向け。80、 90、 100、 110 グラムの4つの重量があるアイアン用カーボンシャフトでフレックスはS と Xがあります。今回は80、90、100グラムのSシャフトでテストしました。

名前に「ツアー」がつくので、やはりハードな仕上がりですが、繰り返し打ってみるとしっかりしていますが、切り返しのタイミングが取りやすいことに気づきます。スチールからカーボンシャフトに変更する際には、切り返しのタイミングの取りやすさは非常に重要なポイントで、手元側が硬すぎると外から入りやすく方向性も悪くなります。「OT ツアー アイアン」はそのあたりがかなり研究されていて、これならスチールシャフトからのスムーズに移行できますね。フィーリングは重厚で打球感は非常にマイルド。シャフト先端部はしっかりした剛性を感じ、ボールを拾い上げるような動きは一切ありませんが、弾道は高いです。スチールシャフトに比べて打ち出しから高さが出て、高い球がラクに打てます。バックスピン量は増えることなく、方向安定性、縦距離のバラツキもないですね。

とくに120グラムを超える重いスチールシャフトを使っていて「少しラクに打ちたい」という人にぴったりなカーボンシャフトの一つだと思います。

「80 S」は軽くて振り抜きやすくスピード感がありますが、さすがにスチールシャフトのような粘り感はなく軽硬のイメージです。重量級のスチールシャフトからのチェンジという観点からは軽すぎる印象です。

「90 S」は「100S」だと少し重いと感じる方にいいでしょう。ソリッドでシャープなフィーリングです。レスポンスのいいシャフトが好みという方にいいでしょう。

高さが出てバラつきが少ない「OT アイアン」

「OT アイアン」は75、 85 、95グラムの重量があり、フレックスはそれぞれ S、 SR、 R 。さらに昨年、75 と85にはRよりも軟らかいFRが追加され、軽量のスチールシャフトユーザーからの乗り換えをかなり意識したモデルであることがわかります。

「75」から打ってみました。「75」はラクに振り抜ける感じがあります。SRはシャフト先端部の動きも感じられ、ボールのつかまり感があり飛距離も出しやすいでしょう。弾道は打ち出しから高く、ターゲットを上から狙ってボールを止めるイメージが出しやすいと思います。「75」ならフレックスはSRを基準に選べばいいと思います。

「85」はしっかりした手応えのシャフトに仕上がっています。「75」よりも先端部の剛性が高くなります。スウィンガータイプだとSだと硬く感じる方も多いかもしれません。しなりのあるスチールシャフトからの変更ならSRのほうがシャフトに粘りを感じやすくスイッチしやすいと思います。

「95」は重量感がありますね。とくにSはシャフト振動数よりもしっかりとした強さを感じます。トップでタメを作れる方はいいと思いますが、リリースが早い方は硬く感じるでしょう。ボールの当たりは厚く、フィーリングも重厚です。しっかり打ち込んでいくインパクトのゴルファーには合いますね。SRは手元側にしなやかさを感じるので、いま使っているスチールシャフトが手元調子系という人ににはタイミングが取りやすく感じると思います。

球の高さやバラツキの少ない弾道は「OT アイアン」の特長ですので、切り返ししやすいフレックスを選ぶのがポイントです。体への負担を考えてのカーボンシャフトにしたいという人にもメリットがあると思います。