元プロ野球選手でゴルフ好きでもある高橋由伸さんの平均スコアは80台。アベレージ70台を目指して、課題であるアイアンショット改善のためタイトリストのフィッティングを受講した!

平均スコアは80台、そろそろ「アベレージ70台」も見えてきたという高橋由伸さん。目下の悩みはパーオン率の低さだそう。

「ドライバーはまだしも、アイアンの球が散るんです。最近はちょっと左に行き始めて。パーオン率さえ上がれば70台も安定して出るのですが……」(高橋さん)

加えて、弾道が低いのも気になるという。そんな高橋さんの悩みを解消するために訪れたのが、梅里CCに併設されている「タイトリストフィッティングスタジオ」だ。

同スタジオの公認フィッターであるマイケル・スミス氏は、「スコアを作るため、アイアンに求められる要素は『弾道の安定性』と『止まりやすさ』です。そのためには、感覚的なところにくわえ、“数値”を合わせていく必要があるのです」という。

なかでもとくに重要なのが、アイアンのキャリーや止まりやすさを測る指標になる「落下角度」の数値。ということでさっそく高橋さんのマイクラブである「T200」アイアンの7番の試打データを、弾道測定器「GCクワッド」で計測。すると、落下角度は37度という結果に。

「ちょっと足りていませんね。グリーンに止めるためには通常のコースセッティングでも落下角度は少なくとも40度、理想は45度以上、欲しいです。高橋さんはボール初速やスピン量は足りているので、各種セッティングを変えながら、落下角度を上げて、グリーンで止まる弾道を打てるクラブを見つけましょう」(スミス氏)

ということで、まずはヘッドの選定からスタート。もともと高橋さんが使用していた「T200」は7番でロフトが31度、性能的にも少しディスタンス系のモデルとなっている。元プロ野球選手のフィジカルも相まって、「T200」だと低めで前に強く飛ばせる弾道になっていたため、そのぶん落下角度が足りなくなっていたわけだ。

いくつかのモデルを試した結果、落下角度が理想的な数値に収まったのが、ロフトが7番で34度と標準設定の「T100」だ。

「高橋さんの場合は、アイアンモデルを変えることで、グリーンに止まってくれる弾道の高さにすることができ、かつきちんとしたキャリーディスタンスがより安定的に出るようになりました。必要な落下角度が得られれば、番手ごとの飛距離のギャップも均等になりやすく、残りの距離をイメージ通りに打てるようになり、コースを攻めやすくなると思います」(スミス氏)

ヘッドが決まったところで、続いてはシャフトの選定。マイクラブでは「AMT ツアー ホワイト」 のS200フレックスを装着していた高橋さんだが、フィッティングの結果「ダイナミックゴールド」のS200フレックスに落ち着いた。

「もともと組み合わせていた『AMT』は重量フローといって番手ごとに重量が変わるモデルですが、『ダイナミックゴールド』は全番手が同じ重量なんです。7番アイアンで、今までより9グラムくらい重くなっていますね。『最近ちょっと左に行き始めた』という話があったので、軽いと振り過ぎてしまう可能性がありました。そこを重量で調整するのかフレックスで変えるのかだったのですが、今回は重量で調整しました」(スミス氏)

候補としては「AMTツアーホワイト」のX100、「ダイナミックゴールド」のX100などフレックスを硬くする手もあったが、実際に打った際の感触のヒアリング、そして実際の試打データから「X100よりもS200のほうが左に行きづらい」と判断。「もともと野球のバットを振っていらっしゃったので重いモノを振ること自体は問題ないというのと、しなりのタイミングがもともと使っていた『AMT』と同じで合いやすいと思い、『ダイナミックゴールド』のS200になりました」とスミス氏。

さらにシャフトの選定と平行してヘッドのライ角の調整も実施し、最終的にライ角をプラス2度のアップライトに変更することに。ヘッドやシャフトを変えていくこと約1時間、驚くことに7番アイアンの落下角度が45度前後で揃い出し、高橋さんにとっての最適なヘッドを選択することで、必要な弾道の高さと飛距離の両方を得ることができた。

「スウィングを変えたわけではないのに、こんな弾道が変わるんですね。振りやすいからか、飛距離も出ていますね。どうしても元プロ野球選手なので『飛ばせるんじゃないか』と思われちゃうし、自分でも『飛ばしたい』というのがあったんですけど、そういうことではなくて『しっかり高さを出してグリーンで止めること』が大事だということがわかりました。早くラウンドで試したいです!」(高橋さん)

撮影/三木崇徳