ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることをひとつずつ紹介する!

ゴルフのスウィングを作り上げていくうえで、今までその人が経験してきたスポーツが役立つことがあります。また、スウィングのポイントを伝える時、その人の経験してきたスポーツの動きになぞらえて説明すると理解して貰いやすい、ということもあります。これを上手く利用すると、ゴルフの上達を早められる可能性があります。今回はとくに「球技」について考えていきたいと思います。

まず思い浮かぶのは、ゴルフと同様、道具を使ってボールを打つスポーツ、野球や卓球、テニス、ホッケーなどです。私の経験では、この中で一番スムーズにゴルフスウィングを習得してしまうのは、ホッケーの選手です。ゴルフ同様、地面にあるパックを両手で打つ、乱暴な言い方をすれば、やっていることはほぼ同じ。特にパッティングなどショートゲームはすぐにタッチが出せ、驚くほど短期間で上達してしまいます。

逆に、野球の場合、バットスウィングは、ゴルフスウィングとは共通点が少なく、大抵スライスボールに苦労する方が多いです。むしろスローイングやピッチングの際の腕の動きがゴルフスウィングとの共通点が多い気がします。野球経験者でも特にピッチャーにゴルフの得意な選手が多いというのも頷けます。

これはピッチングの際、ひじを大きく曲げてから、ボールを放つ寸前に手元をリリースする一連の動作がゴルフスウィングのインパクト付近の動きと共通点が多いということかと思います。

また、ピッチングの場合、振りかぶってから下半身が先行してから腕を投げ下ろす、ゴルフで言うところの「ヒップファースト」の動きも共通するイメージです。

そうした視点でピッチャーのフォームを観察していくと、特に、手打ちや、ツッコミ癖のあるゴルファーはそれを打開するイメージがつかめるかも知れません。私自身もオーソドックスなオーバースローのピッチャーの動きを参考に、「レイトヒット」のイメージをつかむことが出来ました。

もう一つ、卓球やテニスの場合、ゴルフと同様、フェース面でボールを捕らえ、スピンをコントロールするという共通点があります。バックスピンやトップスピンと言った、ボールに回転をかけるという原理がしっかり体に染みついているということは、ゴルフに大いに役立ちます。

テニスプレーヤーの場合、利き腕が強くなり過ぎるという懸念もありますが、あるテニス経験者に、「両手打ちのフォアハンドで低いボールを打つ」イメージと伝えただけで、途端にゴルフスウィングのイメージに近づいた、ということもありました。

また、相手の打ってくるボールの圧力に負けずに打ち返すには手先の力だけなくしっかり踏み込んで打つということも重要です。これも体幹を使った力強いスウィングのイメージに繋がり、非常に有効でした。

道具を使わずボールを扱う競技では、バレーボールで相手のサーブを受ける為の前傾姿勢が、ゴルフのアドレスと共通点があります。

ひざを柔らかく保ち、母指球で体重を支えてすぐに動ける安定した姿勢は、ゴルフにおいてもさまざまなライに柔軟に対応出来る安定したアドレスに繋がります。

こうしてみるとどのスポーツでも効率よく体を動かし、効率良くパワーを伝えるという目的が共通しているのですから、自ずと共通点も多くなると思えてきます。みなさんもご自分の経験してきたスポーツとゴルフとの共通点を考えてみてください。きっと上達に繋がるヒントが見つかるのではないでしょうか?

それからこれは余談ですが、野球やテニスといった反射系の競技と違ってゴルフでは、素早い反射神経はあまり必要ないということです。止まったボールを打つゴルフという競技では、来たボールに対して素早く対応する、という能力は求められず、必要なのは一定のリズムで一定のスウィングを繰り返し行う、「再現性」の高さです。(もちろん、ボールを遠くに飛ばすというパワーやスピードに繋がる筋力や関節の可動域はあった方が有利ですが)

私自身も子供の頃は反射系の球技はどれも苦手で、体育の授業の成績も平均以下。得意だったのは柔道と陸上でした。なんでもすぐ覚えてしまう運動神経の良いタイプより、愚直に基本動作を反復し、時間がかかっても自分なりの安定したスウィングを身につける。

言ってみれば運動神経に自信のない、体育が苦手だった方にも大いに上達のチャンスがあるのが、ゴルフというスポーツの特異性だと思います。

ゴルフとほかのスポーツとの関連性、考えるともっと面白い点が見つかるかも知れませんね!