統合されて長かった20-21年シーズンが終わり、数々のドラマを見せてくれた国内女子ツアー。チーム辻村を率いて戦った辻村明志コーチに21年の印象に残ったこと、22年の展望を語ってもらった。

堀琴音の復活の初優勝はいい仲間に恵まれたから

2021年の国内女子ツアーを上田桃子らを率いてチーム辻村として戦ったプロコーチの辻村明志、22年シーズンは惜しくもシード獲得とならなかった選手たちの復活にも注目しているという。

「昨シーズンは、シードを落とした選手が多く出ました。それだけ新しい選手が入ったということでもありますが、シードを落とした選手にとって堀琴音選手が調子を落として復活して初優勝を挙げたことは、いい見本になると思います」(辻村コーチ)

2017年を最後に調子を崩し苦しい時間を過ごしていた堀琴音。「ボールは真っすぐに行かないし、心臓がバクバクで力も抜けない。なんでゴルフをやらないといけないのか」というくらい苦しんでいた。苦しんだ時期に森守洋コーチや原江里菜らと練習を共にし徐々に復活への道を歩み、21年の開幕前に持ち球をドローからフェードに変えた。開幕戦で予選を通過すると翌週には8位タイ、6位タイ、12位タイと復活ののろしを上げていた。

「調子がよくて成績も出てくると、もっと、もっととミスを許せなくなり結果的に自分を苦しめるようになってしまう。完璧主義者もいますがパンクしないようにしないといけないですよね。課題に取り組む過程が楽しい、そこを楽しむということが大事だと思います。それと仲間。一緒に練習する仲間やコーチもすごく大切です」(辻村コーチ)

辻村コーチの言葉の通り、「ニッポンハムレディス」で優勝した会見で堀は、調子を落としていた時期に自らイップスを疑い、数人のコーチにイップスかと聞いたなかで原江里菜からの紹介を受けた森守洋コーチだけは「こっちゃんは絶対イップスじゃないよ」と言ってくれたことを今でも鮮明に覚えているとコメントしていた。

シード落ちした選手の中には、浅井咲希、宮里美香、福田真未、河本結、吉本ひかる、新垣比奈、葭葉ルミ、永井花奈、松田鈴英、成田美寿々ら、有力選手が並んでいる。この中には賞金やメルセデス・ポイントランク55位以内の資格で前半戦の出場権を得た選手やQTを上位で勝ち抜き同じく前半戦の出場権を獲得した選手もいる。なんとしても第1回リランキングまでに賞金を稼ぎ、生き残りをかけて戦わねばならない。しかし、QTランク82位から復活し初優勝を挙げた堀琴音の活躍は彼女たちにとっても勇気つけられる事例になったはずだ。

そして21年に2回行われたプロテスト、QTを勝ち上がり22年シーズンに参戦して来る新しい選手についても活躍する選手が出てくると言及する。

「稲見萌寧選手はそこまで強い選手という印象はなかったですが、20年の上手いから21年は強いに変わりました。持ち前の攻める気質、気持ちの強さ、負けん気の強さを発揮してどんどん強くなって来ていました。ショット、ウェッジ、パットとすべてがトッププレーヤーのレベルに引き上げられていました。22年にそういう選手が現れる可能性は十分にありますね」

昨年2度行われたプロテスト合格組からQTを上位で終えたのは、永嶋花音(5位)、佐藤心結(11位)、小倉彩愛(12位)、桑木志帆(13位)、佐久間朱莉(14位)、後藤未有(17位)、阿部未悠(23位)ら20歳前後のフレッシュなメンバーがこぞって参戦してくることになっている。

シード選手、シード復活を狙う選手、ツアールーキー、そしてQTランク圏外からまくってくる選手の熱い戦いがもうすぐ開幕する。

[1番目の画像 - 堀琴音 ドライバー後方連続写真 - みんなのゴルフダイジェスト]