ゴルフには“スコアの壁”がつきもの。ビギナーを脱したアマチュアゴルファーに立ちはだかるのがスコア100の壁だ。これを乗り越え「100切り」を達成するにはどうすればいいか? プロゴルファー・兼濱開人が状況別に解説。今回は、多くのプロたちも取り入れる練習法「片手アプローチ」のメリットを教えてもらおう。

「片手アプローチ」と言えば、レッスン記事や動画などにもよく取り上げられるメジャーな練習法のひとつ。読んで字のごとく、ウェッジを右手か左手で握りアプローチショットを打つ。手順としてはこれだけなのだが「多くのプロたちが取り入れているように、実際に効果的な練習法と言えます」と兼濱。

「10月13〜16日にかけて日本で開催されたPGAツアー『ZOZOチャンピオンシップ』を練習日から現地で見ていましたが、片手アプローチ練習のドリルを行っている選手は多かったですね。とは言っても左手で握るか右手で握るかの2パターンがありますが、たとえばザンダー・シャウフェレは右手のほうだけをやっていましたね。日本人選手のほとんどは左右両方ともやっていたのも印象的でした」(兼濱、以下同)

ではいったいどのような効果が見込めるのか。まず兼濱が「個人的に重要性がより高いと思っている」という右手のみでのアプローチについて教えてもらおう。

「まず右手にはクラブを縦方向……ライ角通りに構えられるよう支えるという役割があります。加えて、クラブを支えるイメージが強い左手に比べある程度感覚的に動かしやすかったり、右ひじもスウィング中に曲げる動作が入ったりと、比較的動きのある側の手と言えます。つまり右手だけでのアプローチが正しく打てれば、正しい方向にクラブを揺らせている証拠。クラブパスが正しいかどうかのチェックと練習を兼ねているわけです。また、練習を続けるうちに自然と右手でクラブを支えられるグリップの形もだんだん見つかっていくでしょう」

極端な話をすれば、右手のみでクラブを振った際にインサイドに強く手元を引いてしまうとあとはダフるか、ダフらなくても最下点が手前になってトップにしかならない、なんてことにもなり得る。感覚的に動かすことも少なからずある右手だからこそ、片手アプローチ練習で正しく動かせているかの確認が重要と言うわけだ。

「いっぽうの左手は、スウィングのリードアーム。『左手リードで振る』なんて表現、聞いたことがありますよね。なので右手のようにひじを曲げる動作などが入らず、スウィング中に体と手元との距離感が変わりづらいんです。自由度が高い右手に対して、左手は自由度が低いぶん、よりスウィングの振り子の再現度が高いと言えます。左手リードの感覚を養えますし、右手と同様にクラブを縦方向に支えられているかもチェックできます。またスウィングの振り子のイメージづくりにも効果的でしょう」

兼濱によればどちらの手で行う片手アプローチも「アマチュアが取り入れていい練習ドリル」。さらに言えば「練習中に散らばったボールを集める」というようなちょっとした時間も、右手だけでクラブを使って行えば「クラブを右手で支える練習になりますし、ハンド・アイ・コーディネーションの向上にもつながりますよ」とのことだ。

協力/レッツゴルフ銀座