いよいよ9月29日から4日間の日程で開催される「第55回日本女子オープン」。会場となる千葉県の紫CCすみれコースは、硬く速いグリーンに深いラフとメジャーならではセッティングに仕上がっている。プロゴルファー・中村修が見どころを解説。

紫CCすみれコースは、関東でも屈指の美しい林間コースで通常営業からグリーンは速く、評価の高いコースです。比較的フラットでフェアフェイの幅はそれなりにありますが、ファーストカットを越えると深いラフが待っています。コースの全長が6839ヤード(パー72)とツアー史上最長距離に設定されているので、まずはドライバーをフェアフェイに置くことが求められます。

終盤のキーホールになる右ドッグレッグの14番416ヤードのパー4を紹介すると、右の林と大きな一本木の間を抜けてフェアフェイを捉えられたとしてても、少しでもフックが強くなるとフェアウェイの左傾斜でラフまで転がってしまいます。(画像A)

グリーンは花道が使えないようにバンカーに囲まれているのでラフにつかまるとレイアップを余儀なくされます。硬く速いグリーンに切られたピン位置によっては、しっかりとスピンがかけられる50ヤード以上の距離を残すほうが寄せられるというマネジメントが必要になってくるでしょう。(画像B)

練習ラウンド中の青木瀬令奈、西村優菜、上野奈々子選手の14番ホールを見ましたが、まずはティーショットの関門をクリアしても、4UTや5UTでピンのあるエリアにボールを止めることには苦労していました。今日はウェッジで打っても受け傾斜ではない面に落ちるとグリーンを出て行ってしまうほどの仕上がりに「昨日よりも硬くなっていてランの計算が難しい」と青木瀬令奈選手のキャディを務める大西翔太コーチも警戒します。

15番のパー3、左ドッグレッグの16番パー4を終えると421ヤードとコース最長の17番パー4が待っています。打ち下ろしのないフラットな421ヤードは女子プロに2打目はUT以上のクラブを要求してきますが、低く砲台になったグリーンを外すと深いラフにまで転がるように設定されています。どの選手にもラフからのアプローチショットの後パーパットを沈めて耐える技術とメンタルを試され、フェアウェイからでもグリーン傾斜を考慮してバーディエリアを狙うしたたかさを要求されるセッティングになっています。

安定感抜群、前週優勝し年間女王ランク1位の山下美夢有、西郷真央、稲見萌寧、昨年優勝の勝みなみ、吉田優利らのランク上位選手に注目はもちろんですが、活躍する19歳の流れを持つ川﨑春花、尾関彩美悠、佐藤心結や馬場咲希選手を初めとした海外経験もあるアマチュア達の活躍も期待されます。

これだけ難易度の高いセッティングでも、何食わぬ顔で5アンダーで終える選手も出てくる女子ツアーのレベルの高さです。深いラフを恐れずに自分のリズムでドライバーをしっかりと振り切れること、ピンを狙う狙わないのメリハリを持ったマネジメント、最後にアプローチとパットのショートゲームで耐えながらチャンスを待って決められる、そういう選手が必ず何人も出てくるでしょう。パープレーから2アンダーなら上々の滑り出しになるとプロキャディも口を揃えるセッティングにどんな選手が上位に顔を出すか楽しみです。明日も現地からお届けします。