2001年から2003年にかけて世界的大ヒットとなった映画「ロード・オブ・ザ・リング」のそもそもの発端を描く映画3部作の第1弾、「ホビット 思いがけない冒険」が12月14日から公開されるのに併せて、ピーター・ジャクソン監督や主役マーティン・フリーマンら出演者たちが来日、1日に都内で記者会見を開いた。壮大なスケールの物語と最先端技術を使った作品は、とても親密で温かい家族のような現場で作られたものだと、監督や俳優たちは口々に語った。(gooニュース)

J・R・Rトールキン原作の「ロード・オブ・ザ・リング」3部作は「中つ国」を舞台に、世界を滅ぼす力の指輪をめぐる戦いを描くファンタジー巨編だった。「ホビット」はその60年前にそもそもどうやって力の指輪が発見されたかの経緯を描いている。そもそもは子供向けのお話として書かれたものだが、ジャクソン監督はトールキンが「中つ国」について書き残した様々な作品をつなぎ合わせて、「ロード・オブ・ザ・リング」の前章にふさわしいスケールの映画を作り出した。

映画「ホビット」記者会見


「ロード・オブ・ザ・リング」で名優イアン・ホルムが演じたビルボ・バギンズの若い頃を演じるのは、コメディ「ザ・オフィス」やドラマ「シャーロック」、映画「ラブ・アクチュアリー」などで知られるマーティン・フリーマン。三谷幸喜作の舞台「笑の大学」の英語バージョン上演で来日したこともある。

フリーマンは会見冒頭、「日本が大好きで、東京も大好きです」とあいさつ。戦士でも英雄でもなく、穏やかな平和とおいしいご飯を愛するホビットのビルボが、敵を憐れむという真の勇気を見せる場面について質問され、「あれが作品の要だと思います。何が真の勇気かビルボが行動で示すあの場面が、ビルボと、そしてトールキン自身の人間性を示していると思う」と説明。

撮影の様子については、前シリーズから引き続き出演のイライジャ・ウッドやアンディ・サーキス、今作で初出演のリチャード・アーミティッジが口々に、いかにキャストとスタッフが一体となって親密で、温かい家族のようだったかを語った。フリーマンもまた「みんなが『家族』という言葉を繰り返し使うのは、本当にそうだからです」、「世界最大の映画を撮っているのに、なんだかまるで史上最大の学生映画を撮っているみたいな感じで。まるでみんなでジャムを作っているみたいでした」と語った。

「ロード・オブ・ザ・リング」に続いてなぜ前章の「ホビット」を撮ろうと思ったのか質問されたジャクソン監督は、「正直言って、ほかの誰にもやられたくなかったんです。『ロード・オブ・ザ・リング』によって、これは自分たちがやるべきものだという誇りを感じていた。権利の関係などで実現にこぎ着けるのには時間がかかったが、映画を作っていて今までで今作が一番楽しかったです」と話した。

映画は通常1秒24コマの速度で撮影されるが、「ホビット」は1秒48コマというハイフレームレートで撮影されているため、画面の情報量が多く、格段の臨場感がある。なぜこの速度で撮影したのかについてジャクソン監督は、「映画を映画館で観る人が減ってしまっている。携帯端末やタブレットではなく、映画館でこそ味わえる作品を提供して、多くの人に映画館に来て欲しいという気持ちがあった」と、映画館で観て欲しいと強調した。

「ホビット 思いがけない冒険」は3D版と2D版で公開。1秒48コマのハイフレームレートは一部劇場で公開。