辞任を表明した安倍晋三首相は12日午後2時から首相官邸で記者会見した。テレビ各社の中継によると、会見での主な発言とやり取りは以下の通り。

青いネクタイで登場した安倍首相は硬い表情。

総理の職を辞するべく決意をいたしました。7月29日参議院選挙の結果が出たわけですが、厳しい結果だった。しかし、改革を止めてはならない。戦後レジームからの脱却という方向性を変えてはならない。そう思って、続投を決意し、全力で取り組んできた。シドニーでテロとの戦いについて話したが、国際社会から期待されている。高く評価されている活動が中断されることがあってはならない。これは「主張する外交」の中核。この政策をやり遂げる責任が私にはある。そこで、「職を賭していく」という話をした。職にしがみつくものでもないと申し上げた。そのためにあらゆる努力をしなければならない。本日、小沢党首に党首会談を申し入れ、私の率直な思いと考えを伝えようとしたが、残念ながら党首会談については、断られてしまった。

テロとの戦いを継続させていく上において、局面を転換しなければならない。新たな総理の下でテロとの戦いを継続していく。それを目差すべきではないだろうか。来る国連総会にも新しい総理が行くべきではないか。改革を進めていくその決意で、続投して内閣改造を行ったわけです、いまの状況で政策を力強く前に進めていくのは困難である。自らがけじめを見せることによって、局面を打開しなければいけないと、判断した。

 さきほど、党の5役に対して私の考えを説明した。政治の空白を生まないように、なるべく早く次の総裁を決めてもらいたいと指示をしたところだ。

記者からの質問(「」が記者の発言)

「参院選直後に辞めるべきだとの声もあったが、いつ決断したのか」

参院選は厳しかったが、反省すべきは反省し、改革を止めてはならない、国づくりは止めてはならない、と続投を決意し、内閣改造を行い、所信も述べた。テロとの戦いについても、全力を尽くしてきたが、私が総理であるということによって野党党首との話し合いが難しいとの状況になっている。新法を新しいリーダーの下で推し進めていくのが良いのではないか。

「自らが決めた国際公約を途中で投げ出すのは無責任ではないか」

私も全力を尽くさなければならないと考えている。約束を果たしていく上で、どういう環境を作っていくのかも考えていた。私が職を辞したほうができる。私がいることによって成立にマイナスになっていると判断した。

「総裁の選び方。後継についてどう考えているか」

今日(辞任を)決断をしたばかり。なるべく早く後継総裁を決めてもらいたい。私がとやかく申し上げるのは適切ではないが、新しいリーダーとして与党を率いて、力強く政策を前に進めていって頂きたい。

「辞任によって戦後レジーム政策が後退するのではないか」

続投するに当たって、新しい国づくり、戦後レジームからの脱却もやっていかなければないとの思いがあった。教育改革、公務員制度改革など、戦後の仕組みを変えていく、そういう挑戦をして成果もあげてきた。しかし、新しい局面にならねば進めていくことが難しい。ただそういう方向(戦後レジームからの脱却)については進めてほしい。

「テロとの戦いを第一に挙げていたが、外交面だけでなく国民生活すべてを背負っているのではないか。また、党首討論直前の辞任表明は国民から逃げているのではないかと思われても仕方ないのではないか」

総理の職責は重いものがある。実行する責任があるが、困難な状況の中において、果たして行くことが出来ないのであれば、政治的困難を最小限にするために、なるべく早く判断するべきという決断に至った。

「どうして所信表明が終わった後に辞意を表明したのか。決断のタイミングはいつか」

職を辞することによって局面を変えていかねばならないと判断したのは、今日党首会談も実現をしないという状況の中で、約束をしたことができない。むしろ私が障害になっていると判断した。

「自らの責任について反省点は」

反省点は多々ございます。前の内閣、新しい内閣において、安倍内閣として国民の信頼を得ることが出来なかったのは私の責任。

「党首会談は党首を変えれば実現するのか」

選挙結果は大きなものがあった。新しい自民党のリーダーにおいて、虚心坦懐に率直な話し合いがなされると期待されている。

「テロとの戦いを継続するためには、突破できたという見立てもある。それでも党首会談が出来ないとお辞めになるというのは、総理を支持している人に説明としては不十分。本当の真相を教えてください」

新法で継続を果たすという考えもあるが、日程的に一時的に中断してしまう。事実上そういう状況が出てくる。むしろいま判断したほうが、党が新たなスタートをするためにいい。国民の皆様に対しても、なるべく早い決断がいいと判断いたしました。