米共和党の大統領候補指名を受けて、ジョン・マケイン上院議員は現地時間9月4日夜、ミネソタ州セントポールで受諾演説をした。以下、マケイン氏公式サイトに掲載されたその全文を翻訳します。(gooニュース 加藤祐子)

みなさん、どうもありがとう。わずかなアメリカ人にしか与えられない特権を、今夜いただきました。アメリカ大統領になるため、この党の候補指名をお受けするという特権です。私はいま感謝と謙虚な思いと、自信をもって、みなさんの指名をお受けします。

これまで生きてきて、懸命の努力なくして成功を手にしたことなどありません。今回のこの指名も同じです。それは対立候補として戦ったほかの候補と支援者のみなさんの努力があったからこそです。ほかの候補のみなさんは皆、すばらしい能力をもつ指導者で、この国を愛し、この国をより良くしたいと願っている人たちです。その人たちが私を支援してくれたという、この名誉を私は決して忘れません。

この国の史上最悪の本土攻撃を受けた後、あの暗い日々の中で私たちを導いてくれた大統領に、感謝しています。必ずあるだろうと言われていた次の攻撃からこの国を守ってくれたことにも、感謝しています。そしてファーストレディのローラ・ブッシュにも、公私を問わず常に優雅で優しいお手本のようなあの方にも感謝しています。さらに41代目の大統領と、結婚生活63年目の花嫁にも、お2人が国のために尽くしてきたその素晴らしいお手本に感謝します。

いつも変わらず、妻シンディーと7人の子供たちには恩に着ています。国事にあたる忙しい毎日にあって、家族と過ごす楽しい時間は短い休暇のように思えることもある。けれども忙しいからこそ、家族をことさら大事に思っているし、家族のみんなが与えてくる幸せのない人生など、考えられない。シンディーは今夜、いろいろと私をほめてくれた。けれども本当のところは、私が彼女を発奮させるよりもはるかに、彼女の方が私を奮い立たせてくれるのです。地雷の犠牲者や、貧困の中で障害をもって生まれた子供たちなど、自分たちほど恵まれていない人たちのために、妻は働いてきた。彼女のそうした活動が、人間性の深さを示している。素晴らしいファーストレディになると確信しています。

私が子供の頃、父親は航海に出ていることが多く、姉と弟と私を育てるのは母ひとりの役目だった。母ロバータ・マケインは私たちに、人生を愛し、世の中のことに深く興味をもつことを教え、力強く、国の役に立つよう自分に与えられた機会を活用するべきだという信念を、教えてくれた。母という人のたくましさがなければ、私は今夜ここにこうしていません。

勝算がほとんどなかったころから私を支え、この候補指名を獲得できるよう助けてくれた全て人に、心から感謝します。決してがっかりさせたりしません。まだ誰に投票するか決めかねているアメリカのみなさん、検討いただいてありがとうございます。みなさんの信頼を勝ち取るための機会を与えていただいて感謝します。みなさんの信頼をこれから獲得していくつもりです。

最後に、オバマ上院議員とその支援者の皆さんに。今から2カ月以上、思い切りやりあいましょう。そのためにこの選挙戦があるのだし、私たち2人の姿勢は色々と大きく食い違っている。けれども私はあなたを評価し、尊敬しています。2人の間に違いはあっても、違いよりは共通項の方が多い。私たちは共にアメリカ人です。私にとっては、ほかの何よりもその共通点が大事なのです。私たちは2人とも、全ての人間は平等に創られ、不可侵の権利を創造主に与えられているという命題に、この
身を捧げている。これを上回る大義を掲げた国などない。そしてオバマ議員と支持者の皆さんが成し遂げた偉業を尊重しなかったら、私はアメリカ人たる資格がない。

けれども皆さん、お間違えのないよう。この選挙に勝つのは、私たちです。そして勝った後には、意欲のある全ての愛国者に手を差し伸べ、この政府がみなさんのために再び機能するよう改善し、この国を再び繁栄と平和の道に連れ戻します。

多くの皆さんは今、つらい思いをしています。仕事が続けられるか、あるいは新しい仕事がみつかるかどうか心配している。毎日の食費を心配し、住む家がなくならないか心配している。皆さんが政府に求めてきたことはただひとつ、邪魔をするのではなく味方をしてくれること。私はまさに、そうするつもりです。みなさんの傍らに立ち、みなさんの味方をして、みなさんの未来のために戦うつもりです。

そして私は、ワシントンを刷新するために最高のパートナーを見つけました。アラスカのサラ・ペイリン知事です。彼女には行政トップとしての経験があり、本物の成果を残してきた業績があります。彼女はエネルギー自給自足や腐敗といった難問と取り組んできました。健全財政を実現し、税金を減らし、特殊利権と戦ってきた。党派対立を乗り越え、共和党員だけでなく民主党員にも無党派層にも、自分と一緒に働いて欲しいと呼びかけた。彼女は5人の子供の母親です。小さい会社の経営を助け、自らの手を使って働き、住宅ローンの支払いや医療費の支払いや、ガソリン代や食料品の値段について心配してきた。そうしたことについて心配するというのがどういうことか、彼女はよく分かっています。

ペイリン知事は、自分がどこからやってきた何者で、自分が誰のために働くのか、よく分かっています。正しいことのために立ち上がり、「座れ」と言われても聞く耳を持たない。次の副大統領を国民の皆さんにご紹介できて、とても誇りに思っています。けれども彼女を早くワシントンに紹介したくて、実はウズウズしているのです。ワシントンに巣食う連中には、今から警告しておく。散財が得意で、何もしないのが得意で、自分第一で国は二の次の、そういうワシントンの昔ながらの住人たちに告げる。変化がやってくるぞ、と。 (次へ

1 | 2 | 3 | 4 | 5  次のページ→