ドイツで最も有名な観光街道であるロマンチック街道。その終点後であるフュッセンは「ノイシュヴァンシュタイン城への玄関口」として有名ですが、近郊地域にもヴィース教会やリンダ―ホーフ城、テーゲルベルク山といった見どころが沢山あります。

特に世界遺産に登録されているヴィース教会は内部の装飾が素晴らしく、年間を通じて100万人もの訪問者を魅了。ドイツ旅行で一度は訪れてみたいスポットのひとつです。

今回紹介するのは、そんなヴィース教会にも負けないほどの美しさを誇るエッタール修道院。太陽の光を受けて白亜に輝く修道院内では、まるで本物の空がそこにあるかのような壮大な天井画が目にする者の感動を呼び起こします。

エッタール修道院があるのは、童話などの壁画で有名なオーバーアマガウのすぐ近くにあるのどかな村。ヴィース教会からバスを利用する場合は所要時間1時間ほど(車なら30分)、フュッセンからは最短で1時間45分がめやすです。

修道院の設立は1330年。神聖ローマ皇帝だったルートヴィヒ4世により建設され、17〜18世紀にかけては巡礼地として人気を博しました。

到着すると、堂々としたいで立ちの真っ白なバジリカが目に飛び込んできます。それでは早速中に入ってみましょう。

バジリカの内部は円形になっていて、前方の壁に6つの副祭壇、正面奥に主祭壇が置かれています。中に木がある光景はちょっと珍しいですね。

奥まった場所にある主祭壇に安置されているのは、修道院を設立した皇帝ルートヴィヒがイタリアから持ち帰ったマリア像。その上には「マリア昇天」をテーマにした巨大な絵があり、壁や天井は繊細な彫刻やフレスコ画で飾られています。

そして修道院最大の見どころであるのが、天井に描かれた壮大なフレスコ画。ヨハン・ヤーコプ・ツァイラーというオーストリア人の画家が幾人もの聖人を描いたもので、窓から差し込む柔らかい光と相まって神々しい雰囲気を作り出しています。

その壮大な世界観と美しさは、ヴィース教会にも負けないほど。いつまでも見ていたくなるようなこの天井画は、見る者を惹きつける不思議な力が宿っているかのようです。

天井から視線を落とした先にある副祭壇もなかなか手の込んだ豪華な造りですね。

修道院内には今回紹介したバジリカのほかにもカフェやショップがあるほか、ビール工場や蒸留酒の醸造所も併設。道を挟んだ反対側には同じく修道院が所有するホテルがあり、これらの収入が院の経営を支えているのだそうです。

ビール工場、醸造所では試飲付きのガイドツアーもあるので、気になる人は現地で問い合わせてみてください。

壮大な天井画が神秘的な世界へと誘うエッタール修道院。バスを利用する際は本数が少ないので、時刻表のチェックは忘れずに。車以外でのアクセスがやや面倒ではありますが、それでも訪れる価値のある場所です。