『2020 SUMMER ACTION SERIES』最終戦 東京・後楽園ホール(2020年7月25日)
三冠ヘビー級選手権試合 ○諏訪魔vs石川修司×

 諏訪魔が4ヵ月ぶり開催となった聖地・後楽園大会で激闘となった石川との“究極の5冠戦"を制し、三冠王座V2を達成した。

 6・30TVマッチで芦野を退け、初防衛を果たした諏訪魔は石川と世界タッグ王者・暴走大巨人対決による三冠戦=究極の5冠戦に合意。二人の悲願だった大一番がついに実現することになった。舞台は諏訪魔が宮原を破って三冠ベルトを奪還した3・23後楽園以来4ヵ月ぶり開催となった後楽園大会。二人の真っ向勝負が聖地を揺るがした。

 二人は最大のパートナーにして最大のライバル。序盤から譲らない攻防が展開されたが、石川が場外ファイアーサンダーを敢行して先手を取った。首に爆弾を抱える諏訪魔は苦もん。容赦しない石川は首攻めに出ると、ニーリフトをぶち込む。諏訪魔がフライングショルダーで反撃し、フロントスープレックスで巨体を投げたが、石川は串刺しラリアット、ダイビングフットスタンプの連続攻撃で応戦。諏訪魔がラリアットでやり返してもミサイルキックを発射した。

 負けじと諏訪魔はラリアット合戦に持ち込んだが、石川はランニングニーリフト、ファイアーサンダーの猛攻に出る。諏訪魔もジャーマンで巨体を投げ、ローリングラリアット、バックドロップで逆襲。万力スリーパーで絞め上げ、石川をグロッギー寸前に追い込む。石川がお株を奪う岩石落としで反撃しても、ダブルチョップ乱打したが、大巨人はドラゴンスープレックス、ランニングニーリフトの波状攻撃で流れを引き寄せる。スプラッシュマウンテンでニアフォールに追い込み、宮原殺し2019、カミゴェでたたみかけた。

 いつ勝負が決してもおかしくない状況に追い込まれた諏訪魔だったが、ここから怒とうの巻き返しに出る。大砲のようなドロップキックを発射し、雄たけびとともに反撃ののろしを上げると、ラストジャーマン、バックドロップで巨体を投げまくる。「まだだ!」と吠えてなおもバックドロップを連発すると、粘る石川を豪快になぎ倒し、バックドロップホールドで3カウントを奪った。

 27分33秒に及んだ石川との激闘を制した諏訪魔が三冠王座2度目の防衛を飾った。「究極の5冠戦、勝ったぞ、オイッ!」と勝利の雄叫びを挙げた5冠王は「今日、石川選手と究極の5冠戦戦えて、スゲエ嬉しかった。あんたやっぱスゲエし、男だよ。ありがとう」とパートナーに感謝。改めて石川が「最高最強のパートナーであり、最高最強のライバルでもある」ことを実感することができた。だからこそ、石川との暴走大巨人対決をこれで終わらせるつもりはない。「またもう一丁だな。究極の5冠戦。もっと集めちゃおうか? 6冠、7冠、8冠とかね。どんどん集めたうえでさ。チャレンジしてみようかな」と二人で勲章を増やしての再戦を描き、9月開催のチャンピオン・カーニバル制覇を見据えた。

 その前に大一番が新たに浮上した。試合後、現れた宮原とイケメンが「あんたら2人だけがベルトを独占している状況を見ているばっかりじゃ面白くねぇからな」(宮原)、「そのベルトに次の後楽園、8月30日に挑戦させてください」(イケメン)と世界タッグ王座挑戦を表明したのだ。すると石川が「2個条件がある。たくさんクレームが来ている。負けたらお前ら一緒の曲で入場しろ。あと、もう1個。負けたら、宮原健斗、ジャケットを着て入場しろ」と条件を突きつけつつ受諾。諏訪魔はイケメンに「俺はお前のスタイルが気に入らねぇんだよ。全日本プロレスがお前のスタイルを変えさせてやるから覚えとけ」、宮原に「坊主、生意気な口、黙らせてやるから覚えとけ」と通告した。

 「脱・秋山」を宣言した諏訪魔は、「新しい全日本を作っていかなきゃいけない」と誓っている。この日の究極の5冠戦はその第一歩。それにふさわしい激闘を繰り広げてみせた諏訪魔は「俺は全日本プロレスのために命を懸ける」と改めて決意表明。「いい試合をして、波風起こして、それで楽しんでくれるという人をね、延々と続けるようにしたいな。俺の体が続くうちはね」との覚悟を示した。

【試合後の諏訪魔】
▼諏訪魔「究極の5冠戦、厳しかった。重いな。やっぱりスーパーヘビーでね。やっぱり石川選手は最高最強のパートナーであり、最高最強のライバルでもあるな。この状況でね、みんな騒ぎ立てても騒げない。みんなマナーを守って戦ってくれたんだよね、一緒に。それは十分わかったし、今みんなで我慢して、できるだけ状況を変えてさ。で、またみんなで盛り上がる、会場で1つになる。またもう一丁だな。究極の5冠戦。もっと集めちゃおうか? 6冠、7冠、8冠とかね。どんどん集めたうえでさ。チャレンジしてみようかな。5の上をいきたい。それは思ったね。でも、きつい。立てないな。首に来たし、首から腰にかけて電気が走り、今は首がどんどん固まっていってる。それほど石川修司の技っていうのは精度高いんだよ。破壊力が凄い。そして、イケメン、宮原か。出てきやがってさ。俺の考えるプロレスっていうのは、全日本プロレスは余韻が大事なんだよ。試合が終わってさ、その帰り道でも『今日の全日本は凄かったなぁ』って。その余韻が俺は大事だと思ってるんだよね。その余韻をあいつらはぶち壊しやがった。若い勢いに乗せて噛みついてくるのもわかるけど、その自分本位なやり方っていうのも先輩として指導してやんなきゃいけねぇな。宮原みたいのが出てくると、イケメンみたいのも出てくるんだ。非常に面倒臭いものがくっついてしまった。普通、ベビーフェイスのユニットみたいのはさ、売りは爽やかさだろ? それがもうワガママを押し通す。面白けりゃいいんだっていう。そうじゃないぞっていうのをわからせてやる。イケメンのスタイルだけは、俺は認めないぞ」

――脱・秋山を掲げて、新しい全日本をこれから作ろうという中で、究極の5冠戦をやれたことでいいスタートになった?

▼諏訪魔「今、全日本プロレスはコロナのこともあるし、秋山選手がいなくなっちゃったあとなんだけどさ。今はもうね、秋山選手のことをどうこう言うつもりも一切ないんだよ、俺。いろんな部分があるだろうから。そこには絶対俺はもう触れないし、文句のひとつもない。全日本プロレスを次のステージに持っていかなきゃいけないというのは、物凄い俺が思っているから。石川選手もみんなで進めていきましょうって言ってた。それはみんなで進めていけばいい。ただ、俺もね、じゃあ、どういうふうにやっていくのかっていうのは。またこれからどう見せていくのかっていうのは指針になると思うんだよね。俺は全日本プロレスのために命を懸ける。それだけだ。いい試合をして、波風起こして、それで楽しんでくれるという人をね、延々と続けるようにしたいな。俺の体が続くうちはね」

――9月にチャンピオン・カーニバルが開催されると正式に発表されたが、三冠王者としてどういう気持ちで臨む?

▼諏訪魔「チャンピオン・カーニバルっていうのはチャンピオンが優勝しねぇな。だから、そこはやっぱり今、一番誰が乗っているのか、それを示さなきゃいけないな。俺も優勝から遠ざかっているんだよね。出場回数はそこそこ重ねてきても、優勝回数というのは少ないんでね。そこはあのデカいトロフィーを持ち上げるところをみんなに見せたいですね。5冠の次は、そうしたら6冠になるのかな。いいね。そして、最強タッグもあるだろうからさ。いいな。7冠。どんどんどんどん獲りたい。俺がやるしかねぇよ」