11・3大田区大会で佐々木大輔とKO-D無差別級王座をかけて対決する遠藤哲哉。自らの指名によって3度目の防衛戦が今年最後のビッグマッチで実現する。

 今年6月に田中将斗を破って2度目のKO-D王座戴冠を果たし、8月には『KING OF DDT 2020』にも優勝。DDTの頂点に立ったと言っていい状況だが、「満足しきれてない自分がいた」という。

 そこで浮上したテーマが「佐々木大輔からの脱却」だった。そのために4年間、共闘を続けてきた佐々木を次期挑戦者に指名し、DAMNATIONから追放する下剋上も遂げた。あとは大田区で打倒・佐々木を果たすのみ。「佐々木大輔に勝ってこそ本物のKO-Dチャンピオン」と考えている遠藤は、この4年間身にまとい続けてきた佐々木大輔というメッキを完全に払しょくすることで、2020年11月3日を「生まれ変わった遠藤哲哉の誕生日」とするつもりでいる。

【遠藤インタビュー】
――11・3大田区大会が目前に迫ってきましたが、遠藤選手にとって今回のKO-D戦の一番のテーマは佐々木大輔に勝つということになりますか?

▼遠藤「そうですね。今デビューして9年目なんですけど、DAMNATIONに入って4年なんで、キャリアの半分ぐらい佐々木大輔という人間にかかわってきたので、プロレスラー・遠藤哲哉の形成されているものっていうのは佐々木大輔が大きいですね」

――DAMNATIONとして戦ってきた中で、佐々木選手から離れなければいけないという意識が芽生えたのはいつ頃でしたか?

▼遠藤「今年6月に田中(将斗)選手に勝ってKO-Dのベルトを巻いた頃からですかね。ちょっとずつ。KO-Dのベルトを獲ってから、上野(勇希)から防衛して、何か自分の中で煮え切らない思いというか、満足しきれてない自分がいたのに気づいたんですね。それが何なのかって考えた時に佐々木大輔の顔が浮かんだんですよ。DAMNATIONに入って4年間キャリアを積んできたうちのほとんどが佐々木大輔が作り上げた遠藤哲哉だったんで。そこからもう一段階上にいくのに必要なのが佐々木大輔からの脱却。それが必要だなって考えましたね」

――普通に考えると、佐々木選手から離れるならDAMNATIONを脱退するところですが、逆に佐々木選手を追い出すという発想が斬新でした。

▼遠藤「追い出すって決めた、心の中で確定させたのが(9・7)後楽園で対戦相手として佐々木大輔を指名した時点。僕がマイクで佐々木大輔の名前を叫んでる時に、佐々木大輔は(マッド・)ポーリーとノブ(島谷常寛)と遊んでたんですよ。相撲やってました。僕がこのDDTの象徴であるKO-D無差別級、僕自身、遠藤哲哉が遠藤哲哉である証と言っている、このKO-Dをかけて対戦する相手を発表している時にもかかわらず、遊んで話を聞いていない。今どきの小学生でも『ちゃんと話聞きなさい』って言われたら話聞けるのに。そういうのがあって僕の中で一つ感情が爆発してしまったというところですかね」

――佐々木選手と組んでいたら、いつまでも佐々木選手の下とみられるところもありますしね。

▼遠藤「そうですね。DAMNATIONっていうと佐々木大輔のイメージが一番強いんで、そこを払しょくしたかったのもありますね」

――調印式や会見で乱闘を展開するなど、大田区へ向けて殺伐としてきた感がありますが、それだけ遠藤選手の中で溜まってきた感情が爆発しているということですか?

▼遠藤「それはありますね、正直。基本、僕ってそんなにカッとなりやすい性格じゃないので。比較的、穏やかというか平和主義な性格だと思ってるんで。基本、向こうから仕掛けてこない限りは自分から手を出すことってあんまりないんですけどね。(10・25)後楽園の調印式の時は自分からいきましたけど、それ以外は向こうから来てるんで」

――感情的にさせられているのが、もしかしたら佐々木選手の術中にハマっている可能性もゼロではなさそうです。

▼遠藤「それは大いにあると思います。ただ、そこはチャンピオンとしての使命だと思ってるので。挑戦者のフィールドに立って戦うのが僕の中のチャンピオン像そのままなので。だから、どんどん仕掛けてきてほしいです」

――佐々木大輔というメッキをはがすことで、自他ともに認める真のチャンピオンになれると考えていますか?

▼遠藤「これは僕が言ってることではあるんですけど、見てる人もそう思ってると思います。佐々木大輔に勝ってこそチャンピオン、本物のKO-Dチャンピオンだと。そう思っていてほしいですね、むしろ」

――そう考えると、遠藤選手にとって今回のKO-D戦は出発点となるかもしれないですね。

▼遠藤「そのつもりですね。生まれ変わった遠藤哲哉の誕生日ですね。11・3は」

――その先にはD王グランプリも控えていますし、KO-D王者としてやることはたくさんありそうです。

▼遠藤「今年のトーナメントでも優勝したんで、ここでKO-Dを防衛して、D王グランプリでも優勝して、今年のDDTのベルト、シリーズ、総なめにしてやろうと思ってますよ」

――2020年におけるDDTの顔は遠藤哲哉という形にすると?

▼遠藤「はい。だから、この大田区もそうなんですけど、この1年を通して対戦相手っていうのは僕の中でリング上の対角に立ってる相手だけじゃなくて、他の話題…例えば秋山さんvs竹下だったり、上野vsクリスだったり、他の選手たちとの戦いでもあると思ってるので。遠藤哲哉vsDDTプロレスって感じですかね」