『Road to POWER STRUGGLE』東京・後楽園ホール(2020年11月2日)
IWGPタッグ選手権試合 ○タイチ&ザック・セイバーJr.vs後藤洋央紀&YOSHI-HASHI×

 タイチ&ザックが激闘の末に後藤&YOSHI-HASHIを下し、タッグ王座V2。ベルトを腰に巻いたまま『WORLD TAG LEAGUE』に臨むと宣言したタイチは全勝優勝&東京ドーム大会ボイコットを予告した。また、試合後に乱入した矢野は11・7大阪でのKOPW争奪戦に向け、ザックにノーコーナーマッチを要求した。

 タイチ&ザックはDOUKIと合体し、10・23後楽園でNEVER6人タッグ王座獲りに挑んだものの失敗。反対にタイトル防衛を果たした後藤&YOSHI-HASHIからIWGPタッグ王座挑戦を要求され、V2戦に臨むことになった。前夜に行われた最後の前哨戦では挑戦者組が合体攻撃を駆使して王者組をKO。絶好の状態で当日を迎えたが、タイトル戦ではタイチ&ザックがキッチリと屈辱を晴らしてみせた。

 ゴング直後こそ挑戦者組が連係攻撃を多用して気を吐いたものの、場外戦になると、タイチ&ザックの独壇場に。ザックが後藤にネックツイストを決めると、タイチもマイクケーブルや鉄柵を巧みに使って首に追い討ち。後藤の動きがガクンと鈍る。チョーク攻撃などラフファイトと関節技を織り交ぜた波状攻撃を受けて荒武者は防戦一方に。

 一旦はYOSHI-HASHIが試合を立て直したものの、王者組は再び後藤に集中砲火。ザックはスイング式DDTから三角絞めに絡め取ると、脱出を図る荒武者にタイチはバズソーキックをぶち込んでチャンスを掴んだ。

 しかし、後藤も意地。王者組の合体ドラゴンスクリューやザックメフィスト狙いをYOSHI-HASHIの援護を受けて切り抜け、逆にGYR(合体裏GTR)をタイチに繰り出して猛攻に転じる。YOSHI-HASHIも奮戦。逆水平を唸らせると、タイチのアックスボンバーを仁王立ちで受け止め、ランニング式ライガーボムやスワントーンボムと大技ラッシュ。バタフライロックに捕獲すると、ザックのサッカーボールキックに被弾しても絞める手を離さず、腕極め式バタフライロックやスリーパーに移行して絞めに絞めた。

 耐え抜いたタイチが海野レフェリーのシャツを掴んで死角を作り、急所蹴りを放つと、試合はさらに白熱。大技が連鎖して4選手がリングで大の字になると、場内は沸騰する。タッグ王座初戴冠を目指すYOSHI-HASHIはタイチと真っ向から打撃戦を展開。天翔十字鳳にカウンターのトラースキックを合わせると、ドラゴンスープレックス、カチ上げ式ラリアット、KUMAGOROSHIと一気呵成に畳みかけ、タイチをあと一歩のところまで追い詰めた。

 さらに、前夜の再現とばかりに後藤と合体攻撃を連発するが、王者組は天翔ザックドライバーで後藤を戦線離脱に追い込む。粘るYOSHI-HASHIはザックをダブルニーアタックで鎮圧すると、タイチとラリアットで正面衝突。すかさずカルマを狙ったものの、タイチが踏ん張ってYOSHI-HASHIを抱え上げた瞬間、余力を残していたザックが飛びつき、ザックメフィストが完成。勝機を逃さなかったタイチ&ザックが熱戦を制した。

 タイチ&ザックがタッグ王座を死守し、2度目の防衛に成功。4選手がリング上で大の字になる中、思わぬ男が乱入した。実況席で試合を見守っていた矢野だ。11・7大阪でザックを相手に「KOPW2020」争奪戦に臨む矢野は今シリーズ、ザックとコーナーマットを巡る抗争を繰り広げてきたが、「さぞイライラしてたでしょう。だが、しかし! 倍、いや、100倍、いや、1000倍、いや、2000倍! 俺のほうがイライライライライライライライラしてたんだよ、バカヤロー。というわけで、この状態。ノーコーナーマットルールで11月7日大阪、KOPWを争おうじゃねえか、コノヤロー」と要求。ザックは承諾したうえで、剥き出しになった金具に矢野を叩きつけて排除した。

 邪魔者がいなくなると、タイチがマイクを持ち、「いいか。次のシリーズ、俺らがこのままベルトを持ったまんま、タッグリーグに出てやるよ」と『WORLD TAG LEAGUE』出場を明言。「お前ら全員俺らに勝ちたいだろ。いいよ、全員かかってこいよ。そして、全員潰したうえで、改めて俺とザックが最強だということを…俺とザックはこれからもこの新日本プロレスの中心になっていくことを忘れるなよ、コノヤロー。楽しみにしとけ」と全方位に宣戦布告した。

 バックステージでは「『WORLD TAG LEAGUE』出てやるよ、このまま。全員ぶちのめせばいいんだろ? そしたら、改めて誰も文句はねえだろ。その先にな、俺らがずっと練っているプランがあるんだ」と秘めたプランがあることをほのめかしたタイチ。「俺らが全勝優勝すれば、それでいいんだ」と無敗でのタッグリーグ初制覇まで視野に入れた。

 さらに、ザックが「俺たちに勝てるチームはいるのか? いないだろ。だから、トーキョードームはスキップして休ませてもらう。防衛戦をする必要はないだろう」と言い放つと、タイチも口を揃えて、「ドームは休ませてもらう。コタツでミカン食って、ハイボール飲んで、せんべい食って、寝転がって見てやるよ。てめえらのくだらねえ試合」と新春の東京ドーム大会ボイコットを示唆した。

 王者組の有言実行を阻止するためには、タッグリーグ優勝を阻むことが必要。盤石の体制を築きつつあるタイチ&ザックを誰が止めるのかが、『WORLD TAG LEAGUE』の焦点になりそうだ。

【試合後のタイチ&ザック】
※ザックは大声を上げてタッグ王座のベルトをインタビューバックに叩きつける

▼タイチ「オイオイオイ、ヤノどこ行った? オマエ、うるせぇんだよ! ヤノうるせぇよ、オイ! あんな変なよぉ、しょぼいトロフィー持って何なんだよ!」

▼ザック「ショッパイトロフィー! 俺らが持ってるIWGPタッグのベルトと比べるとゴミ同然だ!」

▼タイチ「あんなの構う必要ねぇんだよ、ザック」

▼ザック「俺たちがせっかく輝かしい勝利を挙げたのに、ヤノが出てきてスポットライトを横取りしやがった! 恥を知れよな!」

▼タイチ「まぁな、ほら言った通り、こんなもんだ。何分? あーやっぱり、早かったな、ごめんな。試合終わるの一瞬だったな、オマエら。月曜なのに来たのによぉ、4〜5分で終わっちまったな。試合が終わるのも一瞬、決着がつくのも一瞬、このベルトが戻ってくるのも一瞬。だけど、これが渡るのは永遠にない。俺ら、これからも中心になってWORLD TAG LEAGUE……あぁ、WORLD TAG LEAGUE出てやるよ、このまま。全員ぶちのめせばいいんだろ? そしたら、改めて誰も文句はねぇだろ。その先にな、俺らがずーっと練ってるプランがあるんだ。東京ドーム、そしてその先。それにはこれ(ベルト)が必要なんだよ」

▼ザック「ステップ1、王座防衛。ステップ2、WORLD TAG LEAGUE優勝。ステップ3、マダマダマダマダ……」

▼タイチ「オマエらには、まだ教えられねぇ。だけど、俺には考えてることがあるんだ。そうだな、ザックと俺、デスペラード、金丸、そして鈴木みのるも持ってるな。持ってるうちは……」

▼ザック「(※遮って)WORLD TAG LEAGUE、俺たちに勝てるチームがいるのか? いないだろ。だからトーキョードームはスキップして休ませてもらう。防衛戦をする必要もないだろう。どうせ俺たちを倒せるチームなんて最初からいないんだ。トーキョードームは客として観戦させてもらうぞ」

▼タイチ「それいいな。いい考えだ。それがいい。そうだ、俺らが全勝優勝すれば、それでいいんだ。まぁ負けることはねぇけどよ、俺らが。ドームは休ませてもらう。コタツでミカン食ってハイボール飲んで、せんべい食って、寝転がって見てやるよ、テメェらのくだらねぇ試合。まぁまぁまぁ、YOSHI-HASHI、オマエなんか防衛回数に入んねぇって思ってたけどよ、思ったより一瞬じゃなかったな。5分ももったから、仕方なく防衛回数として認めてやろう。オマエと後藤をな。仕方なくだぞ。全然、まだまだ。もっと頑張れ、小僧。まぁ二度とオマエらがこれに挑戦することはないけどな。(※ザックに)今日はもう飲むか。疲れたな。ハイボール。店も予約したから。誰持ちだ? ミラノ払っとけよ、オマエ。じゃぁな!(※と先に控室へ)」

▼ザック「それからヤノ、子供じみた真似しやがって! 俺たちはたった今大事なタッグのベルトを防衛したっていうのに、おまえが『KOPW2020』のトロフィーを持って割り込みやがった。あんなショッパイトロフィー! KOPWのトロフィーなんかどうでもいい。おまえを倒した後であのトロフィーをゴミ箱に捨ててやる! “ノーコーナーバトル"がおまえのリクエストか? じゃ、俺からの提案だ。リングの周りにピラニアを用意して試合するルールはどうだ? 電流爆破マッチでもいいぞ。ルールが何であれ、試合開始1分以内におまえをタップアウトさせてやる。おまえは引退して解説者をやってればいいじゃないか。どうせレスラーとしては何の価値もないんだからな!」


【後藤の話】「(※フラフラとした足取りでインタビュースペースに現れ)これで終わりじゃねぇぞ。これが始まりだよ。できることなら、WORLD TAG LEAGUE、もう一度YOSHI-HASHIと組ませてくれよ。この借りを必ず返す!」

【YOSHI-HASHIの話】「俺も……まだちゃんと組めるか分かんないけど、希望は俺も後藤さんと行って、アイツらもたぶんWORLD TAG LEAGUE出ると思うから、この借りは必ず俺は返してやる。今日はタイトルマッチ、ダメだったけど、来週からまた始まるから。これで終わんない。次また、新たな始まりだから」

【矢野の話】「ハイ! というわけで! 先ほど私がリング上で言った通り、11月7日大阪! (手に持っていた『KOPW2020』のトロフィーを突き出し)『KOPW2020』、それは! ノー・コーナーマット・ルールで、アイツも承諾したな! 承諾したな! 承諾したな! ということは! コーナー取ったり取らなかったりの……イヤイヤイヤイヤイヤ! イヤイヤはもう、ない! ということは、俺の、勝ちーっ!」