『HIGHER GROUND 2021』東京・後楽園ホール(2021年1月10日)
新春スペシャルマッチ東京「NOAH vs 金剛」 ○拳王&中嶋勝彦&マサ北宮&征矢学vs潮崎豪&丸藤正道&杉浦貴&清宮海斗×

 新型コロナに伴う緊急事態宣言のさなかに開かれたノア後楽園大会のメインイベントで、『金剛』を率いる拳王が、ノア越境軍を撃破。自身の“夢"である日本武道館大会の緊急事態も宣言しながらも、「必ず連れて行く!」と叫んで、ともに夢を育むファンに寄り添った。

 新春スペシャルマッチと銘打たれた8人タッグマッチで、潮崎&杉浦&丸藤&清宮の豪華ノア越境カルテットが実現。拳王&中嶋&北宮&征矢の金剛ヘビー級カルテットと激突した。

 試合は白熱の総力戦に。チームワークでは分がある金剛だったが、越境カルテットも譲らず。征矢に照準を絞ると、杉浦がエルボー、潮崎が逆水平を交互に猛連打し、丸藤のフックキックから杉浦が投げ捨てジャーマンを決める連続攻撃を披露。新春スペシャルマッチらしい豪華連係に場内は大きな拍手に包まれた。

 25分を超すと、拳王と清宮が火花。清宮が四つん這いになった瞬間、背中を踏み台にした丸藤が虎王を拳王にぶち込むと、その勢いのまま清宮がジャーマンスープレックスやオーバースローなどで3カウントを迫る。負けじと拳王がスリーパーで反撃に出たのを合図に、両軍入り乱れて大技が連鎖。8選手がリング上で倒れ込むと、場内はさらに熱を帯びた。

 激戦を締めたのは拳王だった。清宮の側頭部をスピンキックで射抜くやドラゴンスープレックスにつなげて猛攻。清宮もジャーマンで巻き返し、必殺のタイガースープレックスを狙ったものの、振り払った拳王がこん身の右ハイキックを一閃。崩れ落ちた清宮に必殺PFSを投下し、熱戦を制した。

 かねてから帰還を「夢」と公言し続けてきた日本武道館大会へ拳王が仁王立ち。だが、2月12日に叶うとされたその「夢」が今、綱渡りの危機にある。

 新型コロナの感染拡大で1月8日から1都3県に緊急事態宣言が再発出された。現状では宣言前と同規模での開催が可能で、宣言期間も2月7日までの予定だが、今後の感染状況次第で状況が変化する可能性もはらんでおり、先行きは不透明だ。

 マイクを持った拳王は、緊急事態宣言下でも足を運んだ観客に「おい、テメーらクソヤローども、このような不安な世の中の中、今日ここ後楽園ホールに来てくれてどうもありがとう」と、真っ先に感謝した。

 そして言葉を続ける。「テメーら、そして俺たちがひとつひとつ感染対策をすれば、俺たちの夢、おめーらの夢、願えば叶うもんだろ? 来月、日本武道館、必ず行くからな。プロレスリング・ノアは歩みを止めないからな! 生きたプロレスを届けるからな!」と叫んで、ともに“夢"を育んできたファンに寄り添った。

 最後は久々に「テメーら、テメーら、テメーら、テメーら…」と四方の客席を指差ししたうえで、「テメーらクソヤローどもを必ず武道館まで連れていくからな!」と改めて断言。感染状況が落ち着いて、何とかして武道館開催を。拳王の祈るような願いが後楽園に轟いた。

【拳王の話】「本当にこのような不安な世の中の中、今日来てくれたクソヤローども、どうもありがとう。そして、生放送で見てくれたクソヤローどももな、本当にありがとう。リング上でも言ったけど、ひとりひとりがしっかりとした行動を取れば、夢の日本武道館、必ず行けるからな、おい。俺たちが必ず連れていってやる。いいか、夢は願えば叶うもんだ! それが夢ってもんだ。行くぞ! 来月、日本武道館まで…」