『G1 CLIMAX 31 開幕戦』エディオンアリーナ大阪第1競技場(2021年9月18日)
Aブロック公式戦 ○高橋裕二郎vs飯伏幸太

 前人未到の3連覇を狙う飯伏が、裕二郎相手にまさかの黒星スタートを強いられた。

 今夏は誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)で欠場し、IWGP世界ヘビー挑戦が決まっていた東京ドーム大会も緊急欠場して必死に復帰を目指し続ける日々。9月に入ってメットライフドーム大会における棚橋弘至戦(US王座戦)で涙の復帰を果たし、G1へと無事に駒を進めた。

 ディフェンディングチャンピオンが、全公式戦の先陣を切る第2試合に登場。初戦の相手は2年連続の出場となる裕二郎だった。序盤から“のらりくらり"のラフファイトで押し込まれ、反撃のバミューダトライアングルも阻止されると、場外での裏DDTを浴びるなどして苦境が続いた。リング上でもフィッシャーマンバスターやインカレスラムと畳み掛けられた。

 それでも追撃の投げ技を着地して右ハイキックをドンピシャリ。シットダウン式ラストライドで強烈に叩きつけて一気に巻き返す。裕二郎も続くカミゴェを阻止してピンプジュースを狙ったものの、踏ん張った飯伏もカウンターの二段式飛びヒザ蹴りを的確にぶち込んで黙らせるや、今度こそのカミゴェでキッチリ逆転勝利……かと思われた。

 ところが、避けながらレフェリー交錯を誘った裕二郎は、すかさず背後から金的攻撃。立て続けに必殺ピンプジュースで突き刺す。飯伏も何とか肩を上げ、裕二郎も攻め手を失ったかにみえたものの、まだ奥があった。おもむろに飯伏をブレーンバスターの状態でとらえた裕二郎は、そのまま旋回しながら前方に落とす豪快な変型フェイスバスターをズバリ。新兵器解禁とともに、まさかまさかの3カウントが数えられた。

 3連覇を狙う飯伏が“仕切り直し"となるはずだった初戦でまさかの黒星スタート。ディーバのPIETERとイチャつきながら勝ち誇った裕二郎が「いいか? この俺がよ、東京ドームのメインイベント飛ばした“病み上がり"に負けるワケがねえだろ」と豪語したのに対して、飯伏はショックとダメージで前後不覚のまま花道を下がった。

 バックステージでも地を這いながら「全部分かってるつもりだった。ただ、今回はちょっと違う…。ちなみに僕自身は万全です。万全だけど……」と言葉を絞り出し、「次から、次から…」と自らに言い聞かせるように繰り返すほかなかった。ともあれ、今G1は全公式戦の先陣を切る一番から、あまりにも明と暗が分かれる結果となった。

【試合後の裕二郎、PIETER】
▼裕二郎「いいか、この俺がよ、(7・25)東京ドームのメインイベント飛ばした病み上がりに負けるわけがねえだろ。ああ? 今日の俺、かっこよかったか、PIETER?」

▼PIETER「最高にSexy」

▼裕二郎「(※ニヤリと笑みを浮かべて)これマジ」


【飯伏の話】「(※下腹部を押さえ壁伝いに引き揚げてきて、コメントスペースにたどり着くや『ウウッ』『アアッ』と何度もうめき声をあげながらフロアに両ヒザを着いて)ああ…いやあ、初戦の一番で、G1…黒星スタート。今日からで…。G1 CLIMAXまだまだで…。僕はこの(かつての)パートナー、高橋裕二郎、全部わかってるつもりだった。ただ、今回はちょっと、今回はちょっと違う….。ちなみに僕は、僕自身は万全です。万全だけど…。こっから負けない。いやあ…(※ゆっくり立ち上がって)いやあ、いやあ次。次から、次から…」